米格付け会社ムーディーズが中小銀行の格付けを修正、米ドルが買われる展開に

【米国】

為替(2023年8月9日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY  143.38  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0956  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   157.1  (円)
ポンド円         GBP/JPY   182.63  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2743  (米ドル)

8月8日のニューヨーク外国為替市場では、米ドルが買われる展開となった。米長期金利が上昇したことを受けて、日米金利差の拡大を意識した米ドル買い・円売りが優勢となった。また、米格付け大手のムーディーズ・インベスターズ・サービスが中小銀の格下げや見通し引き下げを発表したことを受け、資金の逃避先として米ドルを買う動きもあったようだ。

債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.75%、10年債が4.03%となっている。

米ドル円は143.12円で取引を開始。朝方から堅調な展開となり、一時は143.50円まで上昇した。引けにかけてはやや反落し、143.39円で取引を終えた。

ユーロドルは1.0941ドルで始まると、取引時間の前半に一時1.0929ドルまで下落した。しかし、その後は徐々に水準を切り下げる展開となり、1.0962ドルまで上昇。引けにかけてはやや売られ、1.0957ドルで引けた。ポンドは、対米ドルで1.2743ドル近辺での取引となっている。

ユーロ円は156.6円で取引を開始。徐々に水準を切り上げる展開となり、一時は157.24円まで上昇した。取引時間の後半にはやや反落したものの、157.11円まで水準を切り上げて取引を終えた。

株式
NYダウ平均     USD  35,314.49   -158.63 (-0.45%)
NASDAQ総合   USD  13,884.32   -110.08 (-0.79%)
S&P500           USD    4,499.38    -19.05 (-0.42%)

米株式市場のダウ工業株30種平均は反落となった。格付け会社ムーディーズによる米地銀の格下げが懸念され、株式相場の重石となった。個別では製薬大手のイーライリリーやアムジェンなどが上昇した一方、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイセズやマイクロン・テクノロジーなどの下落が目立った。

債券・商品先物
米国債10年                             4.0311%  (-0.058)
NY原油(WTI)   USD/バレル    82.84  (+1.09%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  1,959.7  (-0.52%)
 

【日本】 米金利低下や国内株高を眺めながらも、主要通貨ペアは方向感を欠く

為替(17時)
8月8日の東京外国為替市場では、方向感を欠く展開となった。米長期金利が低下したことを受けて、米ドル売り・円買いが進む場面が見られた。一方、国内株式相場が堅調に推移したことから、リスクテイクに伴う円売りも出やすかった。ただし、8月10日に米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、積極的に上値を試す動きは限定的だった。

米ドル円は142.5円で取引を開始。朝方から堅調な展開となり、一時は143.43円まで上昇した。しかし、その後は上値の重さが意識される展開となり、概ね横ばいで推移。そのまま143.1円で取引を終えた。

ユーロドルは1.1004ドルで始まると、徐々に水準を切り下げる展開となった。一時は1.1011ドルまで上昇する場面もあったが、ユーロ買いは続かず、1.0979ドルまで下落して引けた。

ユーロ円は156.8円で取引を開始。一時は157.74円まで上昇する場面があった。しかし、その後は軟調な値動きとなり、一時は156.69円まで下落。引けにかけてはやや反発し、157.10円で取引を終えた。

債券
10年長期金利  0.6064% (-0.017)

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