根強い金融引き締め長期化の観測を背景に米ドルが買われる

【米国】

為替(2023年9月11日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY  147.81  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.07  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   158.14  (円)
ポンド円         GBP/JPY   184.18  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2461  (米ドル)
 
9月8日のニューヨーク外国為替市場では、米ドルが買われる展開となった。米長期金利が上昇したことを受けて、日米金利差の拡大を意識した円売り・米ドル買いが優勢となった。足元では米景気の底堅さを示す経済統計などが多く観測されており、FRB(米連邦準備理事会)による金融引き締めが長期化するとの見方が強まっている。
 
債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りが10年債(長期金利)の利回りを上回る現象(逆イールド)が継続しており、2年債が4.96%、10年債が4.26%となっている。
 
米ドル円は147.45円で取引を開始。一時は147.29円まで下落したものの、その後は徐々に水準を切り上げる展開となった。引けにかけても底堅く推移し、147.82円まで上昇して取引を終えた。
 
ユーロドルは1.0699ドルで始まると、一時は1.0744ドルまで大幅に水準を切り上げる場面があった。しかし、ユーロ買いは続かず、取引時間の後半は反落。1.0700ドルまで下落して引けた。ポンドは、対米ドルで1.2461ドル近辺での取引となっている。
 
ユーロ円は157.77円で取引を開始。取引時間の前半に一時は158.39円まで上昇した。しかし、その後は上値の重さが意識される展開となり、158.14円で取引を終えた。
 
株式
NYダウ平均     USD  34,576.59   +75.85 (+0.22%)
NASDAQ総合  USD  13,761.53   +12.7 (+0.09%)
S&P500           USD    4,457.49    +6.34 (+0.14%)
 
米株式市場のダウ工業株30種平均は続伸となった。ハイテク関連の一角に買いが入った。個別では半導体大手エヌビディアや電気自動車大手テスラなどの下落が目立った一方、ソフトウェア大手マイクロソフトや製薬大手イーライリリーなどが上昇した。
 
債券・商品先物
米国債10年                  4.2691%  (+0.023)
NY原油(WTI)     USD/バレル    87.51  (+0.89%)
NY金(COMEX)  USD/オンス  1,942.7  (-0.05%)
 
 

【日本】 軟調な国内株や高官の円安牽制を受けて一時円高が進行

 
為替(17時)
9月8日の東京外国為替市場では、円が一時買われる展開となった。国内株式相場が軟調に推移したことから、リスク回避に伴う円買いが優勢となった。また、日本の鈴木財務相による円安牽制を受けて円買いが強まり、一時は円高方向に振れた。ただし、FRBによる金融引き締めの長期化に対する根強い見方は、米ドルを下支えした。
 
米ドル円は147.28円で取引を開始。朝方は堅調に始まったものの、国内高官による円安牽制発言を受けて急速に円買いに傾き、一時は146.58円まで下落した。その後は持ち直す展開となり、147.4円まで回復して取引を終えた。
 
ユーロドルは1.0697ドルで始まると、徐々に水準を切り上げる展開となった。一時は1.0728ドルまで上昇。その後はやや反落したものの、1.0709ドルで引けた。
 
ユーロ円は157.55円で取引を開始。朝方に一時157.00円まで大幅に下落したものの、その後は反発。徐々に水準を切り上げる展開となり、157.85円で取引を終えた。
 
債券
10年長期金利  0.6457% (-0.007)
 

【注目の市場イベント】
9月13日       米消費者物価指数(CPI)(前年比)
9月14日       米小売売上高(前月比)
9月14日       米生産者物価指数(PPI)(前年比)
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