米4月生産者物価指数が上振れしたが、3月分の下方修正でドル売り・株高となった

【米国】米10年債利回りが低下したことで、ドル売りが優勢となった。

為替(2024年5月15日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY   156.41  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0818  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   169.22 (円)
ポンド円         GBP/JPY   196.94  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2591    (米ドル)

5月14日のニューヨーク外国為替市場は、4月米生産者物価指数(予想:0.2%、結果:0.5%)が予想を上回ると全般でドル買いが先行した。ただ3月分の数値が下方修正されたことを受けて、米10年債利回りも上昇幅を縮小し、一転してドル売りが優勢となった。なお、パウエル議長は「ここ数か月はインフレ鎮静化に進展がなかったことを踏まえ、当局は忍耐強くあるべき」と発言した。

米ドル円は、米生産者物価指数の上振れをきっかけに円売り・ドル買いが先行し、156.77円の高値を付けた。ただ米10年債利回りが上昇幅を縮小したことも相場の重しとなり、すぐに156.22円まで下押した。ただイエレン財務長官の為替介入へのけん制発言で、日本当局による為替介入への警戒感は薄れており、下値も限定的で156.41円で引けた。

ユーロドルは、4月米生産者物価指数が前月比で予想を上回ると、米10年債利回りの上昇とともにドル買いが先行し1.0766ドルまで安値を押し下げ、日通し安値を付けた。ただ3月分の数値が下方修正されたこともあり、10年債利回りの上昇幅が縮小し、ドル買いも一時的となった。

株式
NYダウ平均       USD   39,551.46      +115.88(+0.29%)
NASDAQ総合    USD   16,508.53      +119.26(+0.72%)
S&P500             USD    5,245.62         +23.89(0.45%)

株式市場では、4月米生産者物価指数が予想を上回ったものの、3月分の数値が下方修正されたことを受けて、物価の上振れへの過度な警戒感は薄れた。ナスダック総合では、米10年債利回りが低下したことで、高PERのハイテク株に買いが入り、史上最高値の16,538ドルに迫った。

債券・商品先物
米国債10年                             4.443          (-0.045)
NY原油(WTI)     USD/バレル   77.93          (-0.89%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,363.5       (+0.90%)
 

【日本】日本10年債利回りは高値圏で推移しているが、円売りが進行

為替(17時)
5月14日の東京外国為替市場は、小幅ながらも全般で円売りが優勢となった。本邦10年債利回りが高値圏で推移しているが、市場の反応はなく円買いは一時的だった。今夜ニューヨーク時間に控えている生産者物価指数の数値改善が見込まれている中で、ドル買い円売りが優勢となっている。

米ドル円は、東京オープンから堅調に推移し11時台には156.49円まで上値を伸ばした。その後は買いが一服し押し戻されるも、下値は限定的だった。本邦10年債利回りは足元で0.96%付近で高止まりとなっているが、市場の反応は限定的だった。15時台には、午前中の高値を上抜け156.54円まで上値を伸ばした。

ユーロドルは、手掛かりとなるような材料が乏しい中でドル円とユーロ円の堅調な推移に挟まれ方向感のなく小幅な値動きで推移した。15時台にはサポートされていた1.0784ドルを下抜けたがすぐに買い戻され1.0785ドルで引けた。

ユーロ円は、小幅ながらも堅調に推移した。後場に入ると日経平均がプラス圏に切り返したのをながめ、168.86円まで上値を伸ばし日通し高値を付けた。しかし買いが一巡すると押し戻され168.77円で引けた。

債券
10年長期金利  0.953% (+0.020)

【市場主要イベント】
15日 米 消費者物価指数
        米 小売売上高
16日 日 第1四半期GDP
        豪 失業率&新規雇用者数
        米 新規失業保険申請件数
17日 新 第1四半期生産者物価指数
        米 景気先行指数
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