米消費者物価指数や米小売売上高が予想より下振れしたことで、FRB利下げ先送り観測が後退

【米国】米10年債利回りが4月10日以来の低水準となりドル売りが進行した

為替(2024年5月16日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY   154.86  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0884  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   168.56 (円)
ポンド円         GBP/JPY   196.45  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2685    (米ドル)

 
5月15日のニューヨーク外国為替市場は、4月消費者物価指数(予想:0.4%、結果:0.3%)は予想を下回った。また4月米小売売上高(予想:0.4%、結果:0.0%)も予想を下回った事で、3月分が下方修正された。FRBによる利下げ開始が先送りになるという観測が後退すると米10年債利回りが低下し、全般でドル売りが優勢となった。
 
米ドル円は、米CPIの鈍化や小売売上高の下振れを受けて、インフレ圧力や消費の落着きが意識されると米利下げ観測が高まり、米10年債利回りの低下とともにドル売りが進行した。米経済指標発表後は、154.75円まで下押したがすぐに買い戻され155.80円まで切り返した。ただ利下げ開始への期待も高まる中で、再び154.69円まで下押し日通し安値を付けた。
 
ユーロドルは、米PPIや米小売売上高が予想よりも下振れしたことを受けて、FRBの利下げ開始先送りになるという観測が後退すると、全般でドル売りが優勢となり、1.0869ドルまで上値を伸ばした。その後はすぐに売り戻されるも一時的で、引け前には1.0886ドルまで上昇し日通し高値を付けた。
 
株式
NYダウ平均       USD   39,935.04      +383.58(+0.96%)
NASDAQ総合    USD   16,744.03      +235.50(+1.42%)
S&P500             USD    5,308.66         +63.04(+1.20%)

株式市場では、4月米消費者物価指数の鈍化や米小売売上高の下振れを受けて、FRBによる利下げ開始が先送りになるとの懸念が後退すると、買いが優勢となった。米10年債利回りが低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも、相場を下支えした。NYダウ平均やS&P500で史上最高値を更新した。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.344           (-0.099)
NY原油(WTI)     USD/バレル   78.26           (+0.42%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,391.8        (+1.19%)
 

【日本】米消費者物価指数の発表を前に、持ち高調整のドル売りが優勢となる

為替(17時)

5月15日の東京外国為替市場は、米10年債利回りの小幅な低下につれてドルが売られる展開となった。欧州勢が参入してくると、ニューヨーク時間に控えている米消費者物価指数と米小売売上高の発表を前に、持ち高の調整とみられるドル売りが優勢となった。
 
米ドル円は、時間外の米10年債利回りが小幅に低下する中で、徐々に高値・安値を切り下げながら軟調に推移した。欧州勢が参入してくると、ドル売りが優勢となり155.96円まで下落した。もっとも、156円割れでは押し目買いが入りやすくなり、156.12円まで切り返して引けた。
 
ユーロドルは、米10年債利回りの低下を支えに小幅ながらも堅調に推移した。欧州勢がドル売りで参入すると、16時台には1.0832ドルの日通し高値を付けた。もっともニューヨーク時間の米消費者物価指数と米小売売上高の発表を前に積極的な取引は控えられる展開となっている。
 
ユーロ円は、午前中に前日高値の169.35円をわずかに上抜け169.40円の日通し高値を付けたが、買いは続かず押し戻された。欧州勢が参入してくるとドル売りが優勢となりドル円が下落したのにつれて、ユーロ円も下落し168.92円の日通し安値を付けた。
 
債券
10年長期金利  0.953% (±0)
 
【市場主要イベント】
16日 日 第1四半期GDP
      豪 失業率&新規雇用者数
      米 新規失業保険申請件数
17日 新 第1四半期生産者物価指数
      米 景気先行指数

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