日本当局が2回の為替介入実施を認めた。市場では追加の介入は難しいという判断から円売りが進行

【米国】米10年債利回りが4.5%を回復で、ドル買いが優勢となった

為替(2024年5月9日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY   155.48  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0747  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   167.12 (円)
ポンド円         GBP/JPY   194.31  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2485    (米ドル)

 
5月8日のニューヨーク外国為替市場は、米10年債利回りが4.5%まで上昇したことを受けてドル買いが優勢となった。コリンズ米ボストン連銀総裁は講演で「インフレ率を目標の2%に戻すには米経済の減速が必要」「利下げを早期に実施することはリスクがある」などと述べた。
 
米ドル円は、米10年債利回りが4.5%まで上昇する中で日米の金利差を意識した円売り・ドル買いが進行した。21時台には155.68円の日通し高値を付けた。市場では4月29日の高値160.17円から5月3日の安値151.86円までの下落から半値戻しとなる156.02円がレジスタンスとして意識されており、一時155.35円まで下押す場面もあったが下値は限定的だった。
 
ユーロドルは、新規材料が乏しい中で取引も低調で、大きな方向感は出なかった。欧州の金利上昇を背景に、ややユーロ買いが優勢となり1.0757ドルまで上値を伸ばす場面もあったが、米10年債利回りの上昇もあり揉み合いが続き、1.0747ドルで引けた。
 
株式
NYダウ平均       USD   39,056.70     +178.42(+0.45%)
NASDAQ総合    USD   16,302.76        -29.34(-0.17%)
S&P500             USD     5,187.60         +0.09(+0.01%)

株式市場では、買いが優勢となったがNYダウ平均は前日までの5営業日で1,000ドル近く上昇していることもあり、ポジション調整目的の売りも出やすくなり、一時下げに転じる場面もあった。ハイテク株比率の高いナスダックは、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などの半導体関連株に売りが出て小幅安となった。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.496        (+0.037)
NY原油(WTI)     USD/バレル   78.78        (+0.98%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,316.1     (-0.27%)
 

【日本】時間外の米10年債利回り上昇でドル買いが先行した

為替(17時)

5月8日の東京外国為替市場は、米10年債利回りが上昇し4.47%台を回復したことでドル買いが優勢となった。鈴木財務相や植田日銀総裁から為替の変動に関する発言があり、植田日銀総裁からは「為替動向次第では金融政策の対応が必要」などといった円安をけん制する発言もあったが、市場の反応はなく円売りが進行した。
 
米ドル円は、朝から堅調な推移をして155.35円まで上値を伸ばした。鈴木財務相から「為替はファンダメンタルズを反映して安定推移が重要、過度の変動は望ましくない」との声もあったが、市場は反応せず円売りが進行した。
 
ユーロドルは、米10年債利回りが4.47%台まで持ち直したことも相場の重しとなり、1.0738ドルまで下押した。欧州長期金利が上昇すると、ユーロ買いが進み1.0749ドルまで持ち直したが、欧州長期金利が上げ幅を縮小すると小幅にユーロ売りが進んだ。
 
ユーロ円は、ドル円の安定した推移に連動してユーロ買い・円売りが進行した。16時過ぎには、166.88円の日通し高値を付けた。しかし欧州長期金利が上げ幅を縮小すると、ユーロドルの上値が重くなり、ユーロ円も買いが一服した。
 
債券
10年長期金利  0.870% (±0)
 
【市場主要イベント】
9日   日   BOJ主な意見公表
   英   BOE政策金利発表
   米   新規失業保険申請件数
10日 英   第1四半期GDP
   加   失業率
   米   ミシガン大消費者信頼感指数

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