米雇用統計の強気な結果にFRB利下げ観測が後退し、全般でドル買いが優勢

【米国】米雇用統計の堅調な結果に、米10年債利回りも4.43％台まで上昇し全般でドル買い

為替（2024年6月8日  6時00分）
米ドル円          USD/JPY   156.75  (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0817  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   169.31   (円)
ポンド円          GBP/JPY   199.39  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2720  (米ドル)

 
6月7日のニューヨーク外国為替市場は、米雇用統計（予想：18.5万人、結果：27.2万人）は予想を大きく上回った。米10年債利回りも4.43％台まで上昇し全般でドル買いが優勢となった。引けにかけてはポジション調整目的の売買に終始した。米雇用統計の発表を終えて市場では、11日～12日のFOMCや13日～14日の日銀金融政策決定会合への関心が高まっている。
 
米ドル円は、米雇用統計では、予想を大きく上回った事でFRBによる利下げ開始時期が後退するとの懸念が再び高まった。米10年債利回りの上昇とともにドル買いが優勢となり、157.07円まで上昇した。ただ買い一巡後は、156円台後半で値動きが鈍った。週末を前にポジション調整目的の売買がとなった。
 
ユーロドルは、米雇用指標堅調な結果を受けて、足元で広がっていた米利下げ観測が再び後退すると、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。29時過ぎには、1.0799ドルまで値を下げ日通し安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは、一時104.95まで上昇した。
 
株式
NYダウ平均       USD   38,785.69  -99.07(-0.25%)
NASDAQ総合    USD   17,132.27  -40.18(-0.23％)
S&P500             USD    5,345.67     -7.23(-0.13%)

株式市場では、5月米雇用統計の堅調な結果を受けて、米利下げ観測が後退すると株売りが優勢となった。市場では「FRBが利下げ判断を下すには、労働需給の緩和を示すさらなるデータが必要となる」との声が多く聞かれた。もっともダウ平均の下値は堅く上昇に転じる場面もあった。
 
債券・商品先物
米国債10年                     　　       4.435 %   (+0.146)
NY原油（WTI）     USD/バレル   75.49        (-0.36%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   2,311.1     (-3.39%)
 

【日本】夜に控えた米雇用統計を前に様子見ムードが広がる

為替(17時）

6月7日の東京外国為替市場は、多くのECB要人発言があったが市場の反応は限定的だった。夜に控えている米雇用統計の発表を前に積極的な取引は控えられており、様子見ムードが広がった。
 
米ドル円は、ニューヨーク時間に米雇用統計を控えていることもあり積極的な取引は控えられている。仲値にかけて155.93円まで上昇したが上値は重く徐々に高値を切り下げた。東京オプションカット後からのドル売りで、155.11円まで下値を押し下げた。ただ節目の155円が意識されると、買い戻された。
 
ユーロドルは、夜に控えている米雇用統計を控えていることもあり、1.08ドル台後半の高値圏で動きづらい展開が続いた。多くのECB要人からの発言が伝わっているが、どの発言に対しても市場の反応は限定的だった。早朝からのレンジもわずか11pips程度にとどまるなど、欧州産勇後も狭いレンジで小動きとなった。
 
ユーロ円は、小幅な値動きで方向感なく推移した。欧州勢が参入し始めるとやや円買いが優勢となり、ドル円の下落に合わせて徐々に値を下げていき節目の169円を割り込み168.93円まで安値を押し下げた。しかし流動性が低いこともあり、すぐに169円前半まで戻すなど方向感が定まらない状況が続いた。
 
債券
10年長期金利  0.970％    (+0.017)
 
【市場主要イベント】
11日　英　　　失業率
       　英　　　失業保険申請件数
12日　米　　　消費者物価指数
　　　米　　　FOMC
　　　米　　　パウエルFRB議長の発言
13日　豪　　　新規雇用者数
　　　米　　　生産者物価指数
14日　日　　　BOJ政策金利
　　　日　　　植田日銀総裁の発言
　　　ユーロ　ラガルドECB総裁の発言


今週の経済指標