米PCEコアデフレーターが予想下振れで全般ドル売りも、ロンドンフィキシングではドル買いが優勢

【米国】米インフレ指標の予想下振れで、米10年債利回りが低下しドル売りが先行

為替（2024年6月1日  6時00分）
米ドル円         USD/JPY   157.26  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0849  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   170.62  (円)
ポンド円         GBP/JPY   200.37  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2742  (米ドル)

5月31日のニューヨーク外国為替市場は、米商務省が発表した4月PCEコアデフレーターが予想を下回ると、全般でドル売りが優勢となったが、23時台には月末のロンドンフィキシングに絡んだドル買いが入り一転してドル買いが優勢となった。引けにかけては、ポジション整理に終始し、揉み合いが続いた。

米ドル円は、米商務省が発表した4月PCEコアデフレーター（予想：+0.3%、結果：+0.2%）が予想を下回ると、米10年債利回りが4.48％まで低下し全般でドル売りが優勢となり、156.55円まで安値を押し下げ日通し安値を付けた。しかし前日の安値156.38円が目先のサポートとして意識されると買い戻しが優勢となった。月末のロンドンフィキシングに絡んだドル買いも支えとなり157円台まで持ち直した。

ユーロドルは、米PCEデフレーターの予想下振れでドル売りが加速すると、1.0822ドルまで上昇し日通し高値を付けた。ただ、月末のロンドンフィキシングに絡んだドル買いが入ると1.0840ドルまで下押し、月末のポジション調整の動きに終始した。

株式
NYダウ平均       USD   38,706.97       +598.55(+1.57%)
NASDAQ総合    USD   16,736.30           +1.04(+0.01％)
S&P500             USD    5,280.00           +43.84(+0.83%)

株式市場では、NYダウ平均は前年業日終値ベースで550ドル超の大幅な反発をした。FRBがインフレ指標として重視するPCEコアデフレーターが予想からやや下振れした事を受けて、ゆるやかなインフレ上昇にとどまった事が確認されると、米10年債利回りが低下した。それに伴い株式の相対的な割高感は薄れ、株買いを促した。3日続落した反動で短期的な戻りを期待する買いも相場を下支えした。

債券・商品先物
米国債10年                             4.502%       (-0.048)
NY原油（WTI）     USD/バレル   76.89          (-0.87%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   2,347.7       (-0.71%)

【日本】日銀が6月の国債買い入れオペ額を据え置きで、円売りが加速

為替(17時）
5月31日の東京外国為替市場は、東京オープン直後は月末フローもあり方向感が定まりにくい値動きだったが、日銀が6月の国債買い入れオペ方針を前月から据え置いた事で、国債買い入れ減額への思惑が後退し円売りが加速した。

米ドル円は、156.6円台の底堅さを確認すると欧州勢の参入後はドル買いが優勢となった。日銀の金融緩和正常化への期待後退から、時間外の米10年債利回りが上昇したことも支えに157.36円まで上値を伸ばした。ただ、その後は全般でドル売りが優勢となったことから上値は限定的だった。

ユーロドルは、東京オープンからドル買いが先行し1.0811ドルまで値を下げたが、1.081ドル台の底堅さを確認すると欧州勢参入とともにユーロ買い・ドル売りが優勢となった。5月仏消費者物価指数速報値（予想：+0.2%、結果：±0%）は予想よりも下振れしたものの、相場の反応は薄かった。またユーロ圏消費者物価指数（予想：2.7%、結果：2.9%）が予想を上回った事で、ユーロ買い・ドル売りが進行した。

ユーロ円は、169.4円台前半の底堅さを確認すると、ドル円の円売りやユーロドルのユーロ買いなどに連れて、再び170円台に持ち直した。日銀の早期金融政策修正観測が後退する中で円売りが加速した。

債券
10年長期金利  0.925％ (-0.126)