【今週のハイライト】日本では積極財政や金融感はを志向する高市氏が新首相に選出されたことで、円売りが優勢となった

為替(2025年10月24日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   152.59(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1618(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   177.22円)
ポンド円          GBP/JPY   203.34(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3324(米ドル)

米ドル円
20日(月)は、自民党と日本維新の会が政策協議で合意する期待感が高まる中で151.20円まで上値を伸ばしたものの上値は重たくなった。高田日銀審議委員が「物価が予想以上に上振れるリスクも念頭に置く必要がある」と述べたことも嫌気され円買いが優勢となり150.49円まで売り戻された。日銀の早期利上げ観測の高まりを受けて欧州序盤には150.27円まで下押したものの、売り一巡後は買戻しが優勢となった。首相指名選挙で高市氏の選出がほぼ確実視されると円売り・ドル買いが優勢となった。もっとも上値も重たく、150.60円前後でのもみ合いが続いた。

21日(火)は、自民党の高市氏が首相に選出されるとの思惑から、同氏が志向している積極財政・金融緩和への期待から円売り・ドル買いが進んだ。高市氏の選出が決定した後は151.10円前後でもみ合ったが、日銀の利上げに関して一部報道が伝わると円売りが加速し151.60円まで上値を伸ばした。もっとも買い一巡後には、米10年債利回りが低下したことも背景に売り戻しが優勢となり、151.06円まで売られた。高市氏が新首相に選出されると積極財政や金融緩和を期待した円売りが優勢となり152.17円まで上値を伸ばした。もっとも米10年債利回りが3.94%台まで低下したことを受けて伸び悩むと151.45円まで売り戻された。ただロンドンフィキシングにかけては底堅さが確認され151.95円前後でもみ合う展開となった。

22日(水)は、日経平均株価が売り優勢で始まったことや、高市トレードの巻き戻しが意識されたことで151.48円まで売られた。もっともその後は日経平均株価が下げ幅を縮小した事に伴って下げ渋り、15時過ぎには151.95円まで買い戻された。円売りドル買いが先行し152.04円まで上値を伸ばし、日通し高値を更新したものの、前日高値の152.17円が目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。また一部報道により米中貿易対立の高まりが懸念され、リスク回避の円買いが優勢となり151.50円まで下押した。

23日(木)は、東京仲値にかけて円売りが優勢となり、日銀の早期利上げ観測が後退していることも引き続き相場を下支えした。16時前には一時152.65円まで上値を伸ばした。買い一巡後には売り戻されたものの、米10年債利回りが上昇していることも支えとなり、下値は限定的だった。高市トレードが根強く意識され円売りが優勢となり152.79円まで上値を伸ばした。また米10年債利回りが上昇した事も相場の支えとなった。ただ、24日に米CPIの発表を控えて様子見ムードも出たことで、積極的に買い進めていく展開とはならなかった。

ユーロドル
20日(月)は、先週末に下落した反動からショートカバーが入りじり高に推移し14時台には1.1675ドルまで上値を伸ばした。その後は米10年債利回りが4.02%台まで上昇したこともあり、16時過ぎには1.1653ドルまで売り戻された。米10年債利回りが3.97%台まで低下するとユーロ買い・ドル売りが入ったものの戻りは鈍かった。フランスの財政悪化懸念が根強い中で午前3時台には1.1638ドルまで売りが優勢となり日通し安値を更新した。もっとも積極的に売り進めていくような展開とはならず、大きな方向感は出なかった。

21日(火)は、東京仲値にかけては1.1655ドルまで上値を伸ばしたが、対円でドル買いが優勢となるとユーロドルでもドル買いが進行し、15時過ぎには1.1618ドルまで下値を拡大した。もっともその後は米10年債利回りが低下したこともあり、ドル売りが優勢となると1.1635ドルまで買い戻された。米政府機関の一部閉鎖が近いうちに終了するとの観測が出ると、米景気に悪影響を及ぼしていた材料が後退すると、ユーロ売り・ドル買いが先行した。ロンドンフィキシングにかけては1.1597ドルまでドル売りが進んだ。ただ、米10年債利回りの低下もあり、その後は下げ渋った。

22日(水)は、じり高に推移し1.1615ドルまで上値を伸ばしたものの、欧州勢参入後には米10年債利回りが3.97%台まで上昇したことを受けてドル買いが優勢となり1.1599ドルまで売られた。BOEの利下げ期待が高まりポンドドルが急落したことを受けて22時前には1.1577ドルまで売られ日通し安値を更新したものの、米中貿易対立激化懸念が高まるとドル売りが優勢となり、一転して買戻しが優勢となると、1.1622ドルまで上値を伸ばした。

23日(木)は、対円でドル買いが進んだことを受けて13時過ぎには1.1590ドルまで売りが先行した。売り一巡後は下げ渋り1.1604ドルまで買い戻されたものの、米10年債利回りが上昇したこともあり再び1.1591円まで売り戻された。米10年債利回りが4.00%台まで上昇した事を手掛かりに、20時台には1.1585ドルまで下押した。もっとも前日安値の1.1577ドルが目先のサポートとして意識されると、買戻しが優勢となった。1.1620ドルまで上昇し、日通し高値を更新した。

ユーロ円
20日(月)は、全般で円安が進んだ流れに沿って、176.36円まで上値を伸ばした。もっとも買い一巡後は利益確定目的の売りもあり伸び悩んだ。またユーロドルが下落した影響もうけて15時台には175.60円まで売り戻された。

21日(火)は、175.50円前後でもみ合う展開が続いたが、高市氏が首相指名選挙での当選が確実視される中で、積極財政や金融緩和への期待が高まり日経平均株価が上昇したこともあり、円売りが優勢となり15時台には176.24円まで上値を伸ばした。もっともドル円が伸び悩むと売り戻しが優勢となり、175.66円まで売り戻された。

22日(水)は、ドル円と同じく日経平均株価で売りが先行したことを受けて175.84円まで下押したものの、売り一巡後はユーロドルの上昇の影響も受け買戻しが優勢となり176.37円まで上値を伸ばした。ただ、その後はドル円が伸び悩むと176.01円まで売り戻された。

23日(木)は、ドル円が上昇したことにつれて円売り・ユーロ買いが優勢となり176.84円まで上値を伸ばした。その後は方向感なく揉みあう展開が続いたが、ドル円が上値を試したタイミングでは176.98円まで上値を伸ばした。ただ、持ち高調整目的の売りも入ったことで、積極的に買い進めていく展開とはならなかった。

10月20日 9時00分 ~10月24日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円 USD/JPY 150.27~152.79(円)
ユーロドル EUR/USD   1.1577~1.1675(ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 175.23~177.44(円)
ポンドドル GBP/USD   1.3305~1.3442(ドル)
ポンド円 GBP/JPY 201.82~203.79(円)

株式
20日(月)は、米政府機関の一部閉鎖が近いうちに終わるとの観測や、貿易問題をめぐる米中対立激化への懸念が和らいだことを受けて買いが優勢となった。

21日(火)は、決算内容が好感されたスリーエムとコカ・コーラが買われた事で相場を押し上げた。ただ、トランプ大統領が「中国の習近平国家主席との会談は実現しないかもしれない」などと発言すると、伸び悩んだ。ナスダックでは、主要ハイテク企業の決算発表を控えて持ち高調整目的の売りが出た。

22日(水)は、「米政権が米国製ソフトウェアを搭載した製品の対中輸出規制を検討」との一部報道が伝わると貿易問題をめぐる米中対立への警戒感が再燃し、売りが強まりNYダウ平均は一時460ドル超下落した。

23日(木)は、好決算を発表した企業が相次いだことで投資家心理が改善した。レビット米ホワイトハウス報道官が「トランプ米大統領は来週30日に韓国で習近平国家主席と会談する予定だ」と明らかにすると、米中貿易対立への警戒感が薄れ相場を下支えした。

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