【今週のハイライト】米利下げ観測の高まりや米政府機関の一部閉鎖懸念から、ドル売りが進行した

為替(2025年10月3日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   147.26(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1716(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   172.46(円)
ポンド円          GBP/JPY   197.91(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3437(米ドル)

 
米ドル円
29日(月)は、日経平均株価が大きく低下して始まり上値が重たいことや、日銀の野口審議委員の発言を受けて、日銀の利下げ観測が高まっていることを受けて円買いが優勢となった。12時過ぎには148.88円まで低下し下げ渋ったものの、17時までに148.52円まで低下した。米政府機関の一部閉鎖の可能性が警戒される中で、米10年債利回りが4.13%台まで低下したことで148.48円まで売られた。その後は下げ渋ったものの買戻しの勢いはなく、方向感なく148.60円を挟んでもみ合う展開が続いた。
 
30日(火)は、月末の仲値にかけては148.84円まで上値を伸ばしたが、その後は徐々に上値を切り下げる展開となった。本邦長期金利が上昇したことや時間外の米10年債利回りが低下したことを受けて、円買い・ドル売りが優勢となり、17時までに147.94円まで下値を拡大した。米政府機関閉鎖への懸念や日銀の早期利上げ観測が高まっていることを背景に、円買い・ドル売り試合が強まった。この日発表の米消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことも相場の重しとなり、一時147.65円まで下値を拡大した。
 
1日(水)は、東京仲値にかけて148.22円まで上値を伸ばしたものの、日経平均株価の下落による円買いや、米政府機関の一部が閉鎖となったことによるリスク回避のドル売りが優勢となり下落した。目立った戻りもなく17時までに147.02円まで下値を拡大した。米政府機関の一部閉鎖が米経済を下押しするとの懸念から、リスク回避のドル売りが先行した。9月ADP全米雇用報告では市場予想を下回ったこともドル売りを促し146.58円まで下押した。売り一巡後は下げ渋り、ISM製造業景況指数が市場予想を上回ったことも支えとなったが、買戻しは147.25円までにとどまった。
 
2日(木)は、日経平均株価が上昇したことを受けて東京仲値にかけて147.32円まで上昇した。もっとも米政府機関の一部閉鎖を嫌気して日経平均株価が伸び悩むと失速して146.94円まで売られた。内田日銀副総裁の発言が伝わると大きく上下に振れたが、対欧州通貨でドル売りが優勢となるとドル円でも売りが優勢となった。米政府機関の一部閉鎖を懸念したドル売りが続いていたことからポジション調整目的の買いが入った。24時台には147.51円まで上値を伸ばした。ただ、その後は伸び悩み積極的に買い進めていく展開とはならなかった。
 
ユーロドル
29日(月)は、対円を中心にドル売りが進んだ流れに沿ったほか、時間外の米10年債利回りが低下したこともあり、14時過ぎには1.1733ドルまで上値を伸ばした。その後はユーロ円が下落している影響も受けて伸び悩み1.171ドルまで売り戻された。もっとも下値は限定的だった。米政府の一部機関が閉鎖されるとの警戒感から全般でドル売りが先行し、23時前には1.1754ドルまで上値を伸ばした。ただ、買い一巡後には8月米住宅販売保留指数が市場予想を上回ったことも相場の重しとなり、1.1720ドルまで売り脅された。
 
30日(火)は、東京仲値にかけてドル円が上昇したこともあり、1.1712ドルまで下押したものの、午後からは時間外の米10年債利回りが低下したことを受けてドル売りが優勢となり16時台には1.1748ドルまで上値を伸ばした。欧州時間のユーロ売り・ドル買いの流れを引き継ぎ22時台には1.1716ドルまで下押したものの、米経済指標が予想を下回る結果となると一転してドル売りが優勢となり1.1761ドルまで買い戻された。もっとも欧州時間高値に面合わせすると伸び悩み、売り戻された。
 
1日(水)は、米政府機関の一部が閉鎖に追い込まれ、経済活動の混乱や重要な経済指標の発表延期などが予想される中で、全般でドル売りが優勢となった。16時過ぎには一時1.1778ドルまで上値を伸ばしたものの、買い一巡後はユーロ円の下落の影響も受けたことで、1.1742ドルまで売り戻された。ユーロポンドやユーロ円などのユーロクロスの下落につれた売りが出ると、欧州序盤に一時1.1716ドルと日通し安値を更新した。NY市場では、ADP全浴び雇用報告が市場予想を下回ったこともあり、1.1769ドルまでユーロ買い・ドル売りが進んだ。もっともその後は欧州時間安値まで再び売り戻された。
 
2日(木)は、ドル円が上昇したことを受けてユーロドルでもドル買いが先行し、1.1723ドルまで下押した。その後は徐々に下値を切り上げ欧州勢が参入すると、米政府機関の一部閉鎖を懸念したドル売りが優勢となり、1.1756ドルまで上値を伸ばした。ニューヨーク時間になると全般でドルの買戻しが優勢となり、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。前日安値の1.1716ドルを下抜けると1.1683ドルまで下値を拡大した。ただ、引けにかけては1.1726ドルまで下げ渋った。
 
ユーロ円
29日(月)は、日本株安やドル円の下落につられる形で、前週末安値を下抜けて売りが進んだ。日銀の早期利上げ期待が高まっていることで円買いが優勢となった。欧州勢参入後も売りは続き、17時までには174.19円まで下値を広げた。
 
30日(火)は、東京仲値にかけてドル円が上昇したことにつれて174.41円まで上昇したもののドル円が伸び悩むと上値を切り下げるなど、総じてドル円につれた値動きとなった。17時前には173.70円まで下値を拡大した。
 
1日(水)は、東京仲値にかけてはドル円の上昇につれて買いが優勢となり、173.91円まで上値を伸ばした。もっとも日経平均株価が下落していることやドル円が下落したことを受けて、ユーロ円でも売りが強まり172.83円まで下値を拡大した。
 
2日(木)は、徐々に高値・安値を切り上げながらレンジ内で推移した。内田日銀副総裁の発言が伝わると、一時172.98円まで上昇したものの、ドル円が伸び悩むとユーロ円も伸び悩んだ。ただ、欧州株が買い先行で進んだことも支えに下げ渋った。
 
9月29日 9時00分 ~10月3日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY  146.58~149.42(円)
ユーロドル EUR/USD   1.1708~1.1778(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY  172.29~174.92(円)
ポンドドル GBP/USD   1.3406~1.3527(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  197.92~200.33(円)
 
株式
29日(月)は、米利下げ継続期待を背景に買いが入った。またエヌビディアなど人工知能関連株の一角に買いが集まった事も相場を下支えした。ただ、米政府機関の一部閉鎖懸念が高まっていることで指数は下げに転じる場面もあった。
 
30日(火)は、米政府機関の一部閉鎖が懸念されるとNYダウ平均は売りが先行したものの、米利下げ期待を背景とした買いも入り引けにかけては史上最高値を更新した。「米製薬大手のファイザーは、薬価引き下げでトランプ大統領と合意」との報道を好感し、製薬関連株に買いが入りやすかった。
 
1日(水)は、NYダウ平均やS&P500で史上最高値を更新した。9月ADP全米雇用報告が市場予想を下回ると、FRBによる追加利下げ観測が高まり、買いを誘った。ハイテク株比率が高いナスダックでも4日続伸した。
 
2日(木)は、FRBが追加利下げを決定するとの期待が高まっていることを受けて、NYダウ平均やS&P500で史上最高値を更新した。ハイテク株比率が高いナスダックも5日続伸した。
 
 
 

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