為替(2025年12月5日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 155.10(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1644(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 180.60(円)
ポンド円 GBP/JPY 206.73(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3328(米ドル
米ドル円
1日(月)は、植田日銀総裁の発言を控える中で警戒感から売りが先行した。植田日銀総裁が「次回会合で利上げの是非について適切に判断する」と踏み込んだ発言をすると、利上げ観測が高まり円買いが優勢となり13時30分台には155.39円まで下押した。その後はやや下げ渋ったが、上値は重たく欧州勢参入後には155.30円まで下値を拡大した。植田日銀総裁による発言から日銀の利上げ観測が高まり円買いが先行した。一方で米国での利上げが進むとの見方も相場の重しとなり、一時154.66円と11月以来の安値を更新した。ただ、米10年債利回りが上昇したことに伴うドルの買戻しが優勢となると155.50円台まで買い戻された。
2日(火)は、前日NY市場のドル買いの流れを引き継ぎ、東京仲値にかけてドル買いが優勢となり155.77円まで上値を伸ばした。その後は手掛かり材料に乏しい中で155.55円まで売り戻されたが底堅く推移し155.83円まで上値を伸ばした。手掛かり材料に乏しい中でアジア時間の円売り・ドル買いの流れを引き継ぎ、24時過ぎには156.18円まで上値を伸ばした。ただ、前日高値の156.24円がレジスタンスとして意識されると買いも一服し155.75円まで売り戻された。もっとも大きな方向感は出ずレンジ内でのもみ合いとなった。
3日(水)は、本邦10年債利回りが上昇していることを受けて売りが先行した。時間外の米10年債利回りが低下していることも相場の重しとなり、一時155.60円まで下押した。ただ、前日安値の155.43円が目先のサポートとして意識されたことで下げ渋った。ただ上値も限定的で、再び売りが強まると155.51円まで下値を拡大した。FRB議長としてハセット米国家経済会議委員長が有力視されるなか、同氏がトランプ大統領の意向に沿って利下げを進めるとの思惑から、全般でドル売りが優勢となり155.01円まで下押した。もっとも節目の155.00円がサポートとして意識されると下げ渋った。
4日(木)は、本邦10年債利回りが上昇したことで円買いが先行し155.02円まで下押したものの、節目の155円がサポートとして意識されると下げ渋った。中国人民銀行が設定したドル人民元の中間値が市場予想よりもドル高だったことで、ドル人民元が上昇したことも相場の支えとなり155.54円まで上昇した。欧州時間からの売りの流れが続きNY時間序盤には154.50円まで下値を拡大した。その後は米10年債利回りが上昇したことに伴い、買戻しが優勢となった。米新規失業保険申請件数は市場予想よりも良好な結果となったが、積極的に買い戻しを進める展開とはならず155.13円までにとどまった。
ユーロドル
1日(月)は、ドル円の下落に伴って買いが先行し1.1616ドルまで上値を伸ばした。ただ、ユーロ円が下落指定影響も同時に受けたことで12時過ぎには1.1589ドルまで下押した。もっとも円主導の相場となる中で大きな方向感は出ず1.1600ドル前後で揉みあった。 米金利の先安観に対してECBの利下げ観測は後退していることから、欧州勢参入後はユーロ買い・ドル売りが優勢となり、1.1652ドルまで上値を伸ばした。もっとも11月13日高値の1.1656ドルが目先のレジスタンスとして意識されると、買いも一服し米10年債利回りの上昇とともにドルの買戻しが優勢となった。
2日(火)は、手掛かり材料に乏しい中でドル円の上昇を背景に1.1603ドルまで下押した。もっともその後はドル円の伸び悩みもあり1.1614ドルまで買い戻された。一時売り戻される場面もあったが、欧州勢参入後には1.1616ドルまで上値を伸ばした。ロシアのプーチン大統領が「欧州側の要求をロシアは受け入れられない」「もし欧州が戦争を望むなら、我々は準備ができている」などと発言すると地政学リスクが高まり1.1591ドルまで下押した。もっとも前日安値の1.1590ドルで下げ止まると買戻しが入り、1.1626ドルまで上値を更新した。
3日(水)は、ドル円の下落もありドル売りが優勢となるとじり高に推移し16時台には、1.1652ドルまで上値を伸ばした。ただ、11月14日の高値1.1654ドルが目先のレジスタンスとして意識されたことで上値は抑えられた。米利下げ観測が高まっていることで欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが優勢となり、午前4時台には1.1677ドル台まで上値を伸ばし、10月17日以来の高値を更新した。
4日(木)は、前日に上昇した反動から売りが先行したほか、対人民元でのドル買い圧力が強まったことで、ドル買いが優勢となり1.1653ドルまで下押した。その後は下げ渋ると米10年債利回りが上昇幅を縮めたこともあり1.1665ドルまで買い戻された。1.1670ドル前後でもみ合う展開が続いたが、米10年債利回りが上昇したことで徐々に上値が重たくなり、売りが優勢となった。引け前には1.1641ドルまで下値を拡大した。
ユーロ円
1日(月)は、植田日銀総裁の発言を受けて、日銀の12月利上げ観測が高まり全般で円買いが優勢となった。13時前には180.19円まで下値を拡大した。売り一巡後は下げ渋り180.54円まで買い戻されたものの上値は重たく、180円台前半での値動きが続いた。
2日(火)は、ドル円の上昇につれて180.77円まで上昇したものの、手掛かり材料に乏しい中で積極的に買い進める展開とはならなかった。ただ、その後は全般で円売りが優勢となる中で、ユーロドルの上昇も支えとなり、180.96円まで上値を伸ばした。
3日(水)は、本邦の金利上昇にともなって181.29円まで上値を伸ばしたが、日経平均株価が下押したこともあり、積極的に上値を試す展開とはならなかった。その後も、ドル円のドル売り・円買いとユーロドルのユーロ買い・ドル売りに挟まれる形で、181.20円を挟んでもみ合う展開が続いた。
4日(木)は、ドル円の下落につれて売りが先行し180.82円まで下押したものの、ドル円が下げ渋ったことで181.29円まで買い戻された。その後はドル円もユーロドルも値動きが鈍いこともあり、小幅にもみ合い181.10円前後でもみ合った。
12月1日 9時00分 ~12月5日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円 USD/JPY 154.50~156.18(円)
ユーロドル EUR/USD 1.1591~1.1682(ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 180.13~181.45(円)
ポンドドル GBP/USD 1.3179~1.3385(ドル)
ポンド円 GBP/JPY 205.20~207.36(円)
株式
1日(月)は、前週末まで5日続伸した後ということもあり、利益確定や持ち高調整目的の売りに押された。また、米10年債利回りが上昇した事も相場の重しとなった。ハイテク株比率が高いナスダックも6営業日ぶりに反落した。
2日(火)は、米国の利下げ観測が高まっているほか、ビットコインが上昇したことも投資家心理の改善に寄与し、相場を下支えした。またハイテク株の一角が買われたことも相場を押し上げた。
3日(水)は、11月ADP全米雇用報告が市場予想よりも弱い結果となり、米利下げ観測が改めて意識された。マイクロソフトが」AI関連のソフトウェア販売目標を引き下げたとの報道を受けて下落したことで、NYダウ平均はマイナス圏に沈む場面もあったが、取引終盤には490ドル超高まで値を上げた。
4日(木)は、引き続き米利下げ観測が高まっていることが投資家心理の支えとなった一方で、NYダウ平均は先月の史上最高値が視野に入る中で、短期的な過熱感から利益確定目的の売りも出やすかった。