【米国】米10年債利回りが4.11%台まで上昇したことを受けて全般でドル買いが優勢となった
為替(2025年10月31日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   154.14(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1565(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   178.23円)
ポンド円          GBP/JPY   202.70(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3148(米ドル)
 
10月30日のニューヨーク外国為替市場は、日米政策金利の発表や声明を受けて、米利下げ観測の後退や日銀の利上げ観測の後退をうけて、全般で円売りドル買いが優勢となった。その一方で、ECBは市場予想通りに政策金利を据え置き「世界的な貿易対立や地政学的緊張の継続により、見通しは依然として不透明」との見解を示した。
 
米ドル円は、植田日銀総裁の記者会見での発言を受けて「日銀は利上げに慎重な姿勢」と受け止められたことで円売りが進み、22時台には154.44円まで上値を伸ばした。FOMCで米利下げ観測がやや後退した事も相場の下支えとなった。ただ、その後は米10年債利回りの低下もあり伸び悩んだ。
 
ユーロドルは、FOMCで積極的な利下げに消極的な意見が聞かれたことや、ドル円が上昇していることを受けてドル買いが優勢となり、1.1547ドルまで下値を拡大した。その後は下げ渋り1.1586ドルまで買い戻されたが、上値は限定的で、引けにかけては1.1560ドル台でもみ合う展開が続いた。
 
株式 
NYダウ平均       USD   47,522.11               -184.25(-0.38%)
NASDAQ総合    USD   23,580.91               -247.28(-1.03%)
S&P 500             USD    6,822.35                 -68.53(-0.99%)
株式市場は、決算内容が嫌気されたマイクロソフトやメタ・プラットフォームズなどハイテク株中心に売りが広がり、相場の重しとなった。ただ、その後は米中関係の改善への期待から買いが入ると、NYダウ平均は上昇に転じた。ハイテク株比率が高いナスダックでは、史上最高値を更新していた後だけに、利益確定目的の売りが優勢となった。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.097%     (+0.019)
NY原油(WTI)     USD/バレル   59.90         (-0.15%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   4,038.3     (+2.45%)
 
【日本】日銀が政策金利を据え置いたことや、利上げに関する新規材料がなかったことで円売りが進んだ
 
為替(17時)
10月30日の東京外国為替市場は、日経平均株価が軟調に推移したことで円買いが先行したものの、日銀金融政策決定会合で政策金利が据え置かれたことや声明でも利上げを示唆するような内容がなかったことで、円売りが進んだ。その後の植田日銀総裁の発言でも、利上げには慎重な姿勢であることから、円売りが加速した。
 
米ドル円は、東京オープン直後には152.94円まで上値を伸ばしたものの、日経平均株価が軟調に推移したこともあり152.16円まで下押した。日銀は金融政策決定会合で政策金利を据え置いたほか、声明でも利上げを示唆するような物はなかったため円売りが強まった。その後の植田日銀総裁の会見でも「利上げについて予断を持っていない」「もう少しデータ等を確認したい」とした事で、153.55円まで円売りが進んだ。
 
ユーロドルは、ドル円で売りが先行した流れにつれてドル売りが先行すると13時過ぎには1.1637ドルまで上値を伸ばした。ただ、日銀の金融政策決定会合や植田日銀総裁の発言を受けて円売りドル買いが進むと、17時過ぎには1.1606ドルまで売り戻された。
 
ユーロ円は、日経平均株価の軟調な推移やドル円の下落につれる形で、12時過ぎには176.81円まで下押した。もっともその後は日銀が政策金利を据え置いたことや、植田日銀総裁が利上げに慎重な姿勢を示したこともあり、円売りが優勢となり178.40円まで上昇し、ユーロ導入以来の高値を更新した。
 
債券
日本国債10年   1.653     (+0.005)
 
【市場主要イベント】
31日 ユーロ 消費者物価指数
   米   PCEデフレーター
   加   月次国内総生産