【今週のハイライト】大幅に進行した円安に、片山財務相が「断固たる措置」という言葉を使ったことで、円の買戻しが優勢となっ

為替(2025年12月26日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   155.95(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1777(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   183.63(円)
ポンド円          GBP/JPY   210.63(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3501(米ドル)

 
米ドル円
22日(月)は、前週末に大きく上昇した反動から週明けは売りが入りやすく売りが先行した。片山財務相や三村財務官などから円安をけん制する発言が伝わったこともあり、11時台には157.23円まで下押した。もっとも売り一巡後は下げ渋ったが、上値は重たく戻りは157.56円までにとどまった。片山財務相が足元の円安進行について「完全にファンダメンタルズではなく投機」「過度な為替変動には断固たる措置。介入はフリーハンド」との見解を示すと、円買い・ドル売りが優勢となった。午前2時台には156.70円まで下押した。
 
23日(火)は、前日に片山財務相が「断固たる措置」というワードが使用されたことで為替介入への警戒感が高まる中で、この日も「当座の動きはファンダメンタルズを反映しているとは思えない」と円安をけん制する発言が伝わったことで、円買いが優勢となった。14時台には155.91円まで下押した。その後は下げ渋ったものの、買戻しは限定的だった。日銀の為替介入への警戒感が高まっている中で米10年債利回りが4.13%台まで低下したことで上値が重たい展開で始まった。ただ売り一巡後には7-9月期米国内総生産速報値が市場予想を上回ったことでドルの買戻しが優勢となり、156.54円まで上昇した。もっともクリスマス休暇を前に積極的に買い進めていく展開とはならなかった。
 
24日(水)は、韓国為替当局が為替介入をうかがわせる発言をしたことで、ドル安・ウォン高が活発化すると、ドル円でもドル売りが優勢となった。売り一巡後にはショートカバーが入り156円台を回復したものの上値は重たかった。日本時間以降はクリスマス休暇を前に市場参加者も少なく大きな方向感は出にくかった。
 
25日(木)は、日本と中国以外の主要市場がクリスマス休場となっている事から、市場参加者は少なく動意が薄い状態が続いた。買いが先行し155.96円まで上値を伸ばしたものの、節目の156円を前に伸び悩みその後はじり安に推移した。13時過ぎには155.62円まで下押したもののその後は下げ渋った。
 
ユーロドル
22日(月)は、円主導の相場となる中で大きな穂王高官は出にくく、狭いレンジ内でのもみ合いが続いた。欧州勢参入後にはユーロ円の上昇などを背景にユーロ買いが優勢となり1.1731ドルまで上値を伸ばした。ドル円の下落をきっかけに全般でドル売りが優勢となると24時台には1.1769ドルまで上値を伸ばした。もっともFOMC結果公表やECB定例理事会といった重要イベントを終え、年末に向けた調整にとどまった。
 
23日(火)は、ドル円が下落していることを受けて、ユーロドルではドル売り・ユーロ買いが優勢となり、12時前には1.1780ドルまで上値を伸ばした。15時台には一時1.1768ドルまで売り戻されたものの、対ユーロでハンガリーフォリント安が進んだことで、ユーロ買いが進み17時過ぎには1.1783ドルまで買い戻された。米10年債利回りの低下に伴うドル売りが優勢となると、1.1802ドルまで上値を伸ばし、日通し高値を付けた。ただ、16日の高値1.1804ドルが目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米GDP速報値が市場予想を上回ったこともドルの買戻しを促した。
 
24日(水)は、対ウォンでドル安が進行したことで、1.1808ドルまで上値を伸ばし、9月24日以来の高値を付けたが、上値は限定的だった。クリスマス休暇で市場参加者が激減する中で、ポジション調整目的の売りが出ると、午前1時30分前には一時1.1773ドルまで安値を更新した。
 
25日(木)は、欧米主要市場が休場となっていることで市場参加者が少なく大きな方向感は出にくかった。10時前には1.1770ドルまで下値を拡大したが下げ渋り、1.1783ドルまで買い戻された。もっともすぐに上値は重たくなり、その後はレンジ内で小幅に推移した。
 
ユーロ円
22日(月)は、ドル円同様に高値に対する警戒感もあり、売りが先行し184.23円まで下押した。高市政権の財政拡張政策や日銀の追加利上げ観測の後退を背景に円安地合いが根強い中で、欧州勢参入後には豪ドル円などを主導にクロス円が買い戻される展開となり、184.81円まで買戻しが進んだ。
 
23日(火)は、片山財務相の円安をけん制する発言から円が全面高となっている流れに沿って、ユーロ売り・円買いが優勢となった。14時過ぎには183.59円まで下値を拡大したが、ドル円の下げ渋りやユーロドルの上昇につれて17時過ぎには183.87円まで買い戻された。
 
24日(水)は、韓国為替当局による口先介入をきっかけにドル安・ウォン高が進んだ影響からドル円が下落した流れに沿って、軟調に推移した。一時183.60円まで下値を拡大した。
 
25日(木)は、売りが先行し183.20円まで下押し、前日安値をわずかに下回った。もっとも売り一巡後は下げ渋り、買い戻された。その後は183.48円まで買い戻されたが限定的だった。
 
12月22日 9時00分 ~12月26日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY  154.39~155.97(円)
ユーロドル EUR/USD   1.1703~1.1804(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY  181.56~183.17(円)
ポンドドル GBP/USD   1.3311~1.3455(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  206.77~209.01(円)
 
株式
22日(月)は、「中国の顧客向けに、来年2月の春節よりも前に人工知能半導体の出荷を始める意向」と伝わったことで、エヌビディアが買われた。米株式主要3指数は全般で上昇した。
 
23日(火)は、NYダウ平均が安く始まったものの、ハイテク株や景気敏感株の一角に買いが入ると持ち直した。7-9月期米国内総生産が市場予想を上回り、米経済の好調さが確認されたことで投資家心理が改善した事で相場は支えられた。
 
24日(水)は、新規材料に乏しい中で景気敏感株やディフェンシブ株の一角が買われたことで、NYダウ平均やS&P500で史上最高値を更新した。この日はクリスマス休暇前の短縮取引となった。
 
25日(木)は、クリスマスにより休場。

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