日銀の早期利上げ観測の後退により、全般で円売りが継続した

【米国】高市トレードによる円売り圧力が継続し、全般で円売りが優勢となった

為替(2025年10月8日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   151.90(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1658(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   177.05(円)
ポンド円          GBP/JPY   203.92(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3415(米ドル)

 
10月7日のニューヨーク外国為替市場は、自民党総裁に高市氏が選出されたことによる日銀早期利上げ観測の後退への思惑が継続し、全般で円売り圧力が継続した。市場では「円キャリートレードが復活し円売り圧力が高まっている」との声も聞かれた。また、フランスの政局不安に対する警戒感も継続し、ユーロ売りも続いた。
 
米ドル円は、自民党で高市氏が新総裁に選出されたことで日銀の早期利上げ観測が後退し、この日も円売り・ドル買いの流れが継続した。引け前には一時152円を突破し2月19日以来の高値を更新した。円を調達通貨とするキャリートレードがでて、円売り圧力が強まっている。
 
ユーロドルは、フランスの政局不安を巡る不透明感に対する警戒から、この日もユーロ売りが優勢となり21時台には1.1653ドルまで下押したが、売り一巡後は1.1681ドルまで買い戻された。ただ、その後はドル円の急伸につれてユーロ・ドルでもドル買いが優勢となり、1.1647ドルまで下値を拡大した。
 
株式
NYダウ平均       USD   46,602.97           -91.99(-0.19%)
NASDAQ総合    USD   22,786.14         -155.05(-0.67%)
S&P 500             USD    6,714.58           -25.71(-0.38%)

株式市場は、人工知能関連銘柄として物色されていたオラクル㈱が下落し、その他のハイテク株に売りが波及したこともあり、NYダウ平均は下落した。ハイテク株比率が高いナスダックでも、史上最高値を更新した後だけに利益確定目的の売りが優勢となった。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.125%     (-0.031)
NY原油(WTI)     USD/バレル   61.52        (+0.01%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   4,007.9     (+0.58%)
 

【日本】日経平均株価の上昇や高市トレードが意識され、全般で円売りが優勢となった

 
為替(17時)
10月7日の東京外国為替市場は、日経平均株価が500円超高でスタートしたことから、円売りが先行したものの、加藤財務相が「為替市場における過度な変動をしっかりと見極めていく」と発言した事から警戒感が高まった。また仏政局不安は継続しユーロ売りが優勢となった。
 
米ドル円は、日経平均株価が寄り付きから500円超高となったほか、本邦実需の買いが観測されたことで、150.62円まで上値を伸ばした。もっとも加藤財務相が「為替市場における過度な変動をしっかりと見極めていく」と発言したことで警戒感が高まり、150.39円まで売られた。ただ、ドル円は底堅く16時過ぎには再び150.71円まで上値を伸ばした。
 
ユーロドルは、ドル円の上昇につれて1.1696ドルまで売りが進んだ。その後は1.1707ドルまで買い戻されたものの、ドル円が再び上昇したほか仏政局不安も引き続き相場の重しとなっていることから売りが続き、1.1670ドルまで下値を拡大した。
 
ユーロ円は、ドル円の上昇につれて176.34円まで上昇したが、加藤財務相の円安けん制発言やユーロドルの下落もあり、上値が重たい展開が続いた。大きな方向感が出ることはなくわずかに下値を切り下げながら、17時前には175.78円まで下押した。
 
債券
日本国債10年   1.671%     (-0.019)
 

【市場主要イベント】
8日 新   ニュージーランド準備銀行政策金利
    米   米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
9日 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
10日  加   9月新規雇用者数
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