為替(2025年11月14日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 154.54(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1633(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 179.77円)
ポンド円 GBP/JPY 203.76(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3184(米ドル)
米ドル円
10日(月)は、「米民主党の上院議員が政府閉鎖終結にむけて共和党案の審議を進めている」との報道が伝わると、米政府の一部閉鎖が解除に向けて前進するとの思惑が広がりドル買いが先行した。日経平均株価が堅調に推移したことも支えとなり、16時台には154.15円まで上値を伸ばした。ただ154円台では上値が重たく伸び悩んだ。米政府再開への期待感から154.25円まで上値を伸ばしたものの、上院での最終表決や下院での採決を控えていることで伸び悩んだ。また日経平均先物が弱含んでいる事も相場の重しとなった。またミランFRB理事が「段階的にハト派な姿勢をとるのは妥当」と発言すると、153.89円まで売り戻された。
11日(火)は、日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、投資家のリスク志向改善を意識した買いが先行し10時台には154.49円まで上値を伸ばした。もっとも米上院で政府機関再開に向けた法案が可決され明日にも下院で採決が実施される可能性がある中で、閉鎖解除後に持ち高調整の売りが持ち込まれる動きを警戒し、日経平均株価がマイナス圏に沈んだことでドル円も伸び悩んだ。ADPが発表した米民間雇用者数が10月25日終了週までの4週間に平均で1万1,250人減少したと伝わると、全般でドル売りが優勢となり22時台には153.66円まで下値を拡大した。ただ、前日安値の153.33円が目先のサポートとして意識されると買戻しが優勢となり、154.14円まで上昇した。
12日(水)は、投資家のリスク志向改善を見越した買いが観測されたほか仲値にかけて実需による買いも入り154.41円まで上値を伸ばした。午後に入るとさらに買い進める動きが強まり154.79円まで上値を伸ばした。その後は片山財務相が「為替は足元で一方的な動きがみられる」「円安でマイナス面が目立っていることは否定できない」としたことで、154.49円まで売り戻された。株価上昇する中でリスク・オンの円売りドル買いが出やすい地合いとなり、23時台には155.04円まで上値を伸ばした。もっとも155円台では上値が重たく米10年債利回りの低下に合わせて154.49円まで売り戻された。
13日(木)は、米政政府機関再開への期待を背景とした地合いの強さを支えに上昇し155.02円まで上昇したものの、前日高値の155.04円が目先のレジスタンスとして意識され154.62円まで売り戻された。ただ、米10年債利回りが上昇したことで再び155.00円まで上昇したが、再び売り戻され154円台後半での値動きとなった。米政府機関の一部閉鎖が終了したものの、米経済減速への懸念から、全般でドル売りが優勢となった。米国株相場や日経平均先物が大幅に下落した事も相場の重しとなり、一時154.12円まで下値を拡大した。ただ、前日安値が目先のサポートとして意識されると買い戻された。米利下げ観測が後退した事も相場を下支えした。
ユーロドル
10日(月)は、ドル買いの流れに沿って早朝には1.1541ドルまで下押したものの、売り一巡後は下げ渋り徐々に買戻しが優勢となった。積極的に上値を試すような展開とはならなかったものの、1.1550ドル台の底堅さを確認すると引けにかけては1.1572ドルまで上値を伸ばした。欧米の主要な経済指標発表がなく手掛かり材料に欠ける中で、1.1578ドルまで上昇したものの、米政府機関一部閉鎖解除の見方が強まったことを受けて、ドル買いが優勢となると1.1541ドルまで下押した。もっとも月曜日安値に面合わせすると、下げ渋った。
11日(火)は、ドル円が上昇して始まったことを受けて1.1547ドルまで下押したものの、その後はドル円尾伸び悩みにつれて徐々にユーロ買い・ドル売りが優勢となり1.1565ドルまで上昇した。もっとも欧州勢参入後には再び1.1549ドル案で売り戻されるなど、方向感なくレンジ内での取引に終始した。米国の民間雇用者数を表す指標が労働市場の冷え込みを示唆したことで、全般でドル売りが優勢となり23時前には1.1600ドルまで上値を伸ばした。ただ、低下していた米10年債利回りが下げ渋り徐々に上昇すると、ドルの買戻しが優勢となり1.1583ドルまで売り戻された。
12日(水)は、ドル円が上昇しドル買いが優勢となっている流れにつれて、ユーロドルでもドル買いが進み1.1573ドルまで下押した。ただ、ドル円でのドル買いが一服するとユーロドルでもドルの売戻が優勢となり1.1588ドルまで買い戻された。米政府機関一部閉鎖が解除に向かうとの期待とともにドル買いが優勢となり、23時台には1.1563ドルまで売りが優勢となった。ただ、前日安値の1.1547ドルが目先のサポートとして意識されると米10年債利回りの上昇とともに買戻しが優勢となり、1.1597ドルまで上昇した。
13日(木)は、1.1580ドルを挟んでレンジ内で小幅にもみ合う展開が続いた。米政府機関の閉鎖解除が決定し、これを手掛かり材料として進んだドル買いの調整の動きが強まり、17時過ぎには1.1619ドルまで上値を伸ばした。米政府機関の一部閉鎖で発表が遅れていた米経済指標の内容を見極めたいとの雰囲気が広がる中で、全般でドル売りが進行した。午前3時前には1.1656ドルと日通し高値を更新したが、FRB高官から12月の利下げに慎重なコメントが相次いだ事で、1.1630ドルまで売り戻された。
ユーロ円
10日(月)は、ドル円の上昇や日経平均株価が底堅く推移したことを受けて円売り・ドル買いが優勢となった。またユーロドルが上昇していることも相場の支えとなり、目立った押し目を付けることなく17時過ぎには178.27円まで上値を伸ばした。
11日(火)は、ドル円の上昇につれて178.39円まで上値を伸ばした。ただ、前日高値の178.45円の手前では伸び悩み失速した。その後は日経平均株価がマイナス圏に沈んだことなどもあり、売りが優勢となり178.11円まで売り戻された。
12日(水)は、ドル円の上昇や日経平均株価の上昇につれて178.76円まで円売りが先行した。その後調整の売りが入ったものの、午後になると再び円売りの流れが優勢となり179.15円まで上昇し、ユーロ導入以来の高値となった。
13日(木)は、東京仲値にかけて円売りが優勢となり179.49円まで上値を伸ばしたが、高値圏で推移していることから歴確定目的の売りにも押される形で、179.22円まで下押した。もっとも、その後はユーロドルの上昇につられる形で17時過ぎには179.81円まで上昇した。
11月10日 9時00分 ~11月14日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円 USD/JPY 153.40~155.04(円)
ユーロドル EUR/USD 1.1541~1.1656(ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 177.31~179.93(円)
ポンドドル GBP/USD 1.3084~1.3215(ドル)
ポンド円 GBP/JPY 201.77~204.07(円)
株式
10日(月)は、米政府機関の一部閉鎖が解除に向けて前進するとの見方から投資家心理が改善すると、株買いが優勢となった。「半導体世界大手の台湾積体電路製造に増産依頼した」と伝わったエヌビディアが大幅高となるなど、ハイテク株を中心に買いが入った。
11日(火)は、米政府機関の一部閉鎖解除が近づいているとの観測が高まると買いが優勢となった。ナイキやメルク、アムジェンなどが買われた半面、ソフトバンクグループが保有する全株式を売却したと伝わったエヌビディアが下げた。
12日(水)は、米政府機関閉鎖の解除が近づいているとの見方が強まる中で、この日も買いが続いた。ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなどの上昇が目立った。その一方で、シェブロンやアマゾン・ドット・コムは下落した。
13日(木)は、過去最長となった米政府機関の一部閉鎖は終了したものの、前週末から閉鎖解除に向けて動きを好感した買いが断続的に入っていたことから、利益確定目的の売りが優勢となった。またFRB高官から12月の利下げに慎重なコメントが相次いでいることも相場の重しとなった。