為替(2025年11月21日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 157.57(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1526(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 181.63(円)
ポンド円 GBP/JPY 205.95(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3069(米ドル)
米ドル円
17日(月)は、東京オープン後には154.41円まで下押したものの下値は堅く、徐々に買いが優勢となり15時過ぎには154.81円まで上値を伸ばした。ただ本邦10年債利回りが2008年以来の水準まで上昇している中で、積極的に上値を試す動きとはなっていない。米利下げ観測が後退する中で全般で円売りが先行した。米ニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を上回ったことも相場の支えとなり、24時台には155.31円まで上値を伸ばした。ただ、2月4日の高値の155.52円が目先のレジスタンスとして意識されたこともあり、上昇は一服し155.06円まで売り戻された。
18日(火)は、東京オープン後に155.38円まで上昇したものの、片山財務相が「為替動向は一方的で急激、憂慮している」などの発言をしたことで、上値が重たくなり13時台には154.81円まで売られた。また高市首相との会談後に植田日銀総裁の発言が伝わったことも相場の重しとなった。日銀の早期利上げ観測の後退や日本の財政悪化懸念から円売り・ドル買いが優勢となった。米株相場が下落したことで、155.05円まで下押す場面もあったが、米10年債利回りが低下幅を縮小したこともあり買戻しが優勢となり、155.73円まで上値を伸ばし日通し高値を更新した。
19日(水)は、早朝に155.59円まで上昇する場面があったが、植田日銀総裁と片山財務相、城内経済再生相が3者会談を行うとの報道が伝わると、円安けん制への警戒感から13時前には155.21円まで下押した。一方で高市首相が策定する20兆円規模の経済政策に対する期待が相場の支えとなり155.53円まで買い戻された。日銀の早期利上げ観測の後退や日本の財政悪化懸念から全般で円売りが優勢となった。また米利下げ観測が後退していることも相場を下支えし157.05円まで上値を伸ばした。エヌビディアの決算が予想よりも好調だったこともドル買いを促した。
20日(木)は、米利下げ観測が後退する中で、この日も円売りドル買いが優勢となり11時過ぎには157.47円まで上昇した。その後は木原官房長官から円安をけん制する発言があったことで揉み合う展開が続いたものの、上昇圧力は強く16時過ぎには157.78円まで上昇した。積極財政を掲げる高市政権の下で日本の財政悪化への懸念が高まっており、この日も円売りが優勢となり、157.89円まで上値を伸ばした。なお、米労働省が発表した9月米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を上回った一方で、失業率は弱い結果となった。
ユーロドル
17日(月)は、手掛かり材料は乏しいものの米10年債利回りがやや上昇したこともあり15時過ぎには1.1595ドルまで低下した。もっとも米10年債利回りが徐々に低下したことを受けて、ドル売りが進み1.1615ドルまで買戻しが進んだ。米利下げ観測の後退や米経済指標が市場予想よりも上振れたことを受けて、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。24時過ぎには1.1582ドルまで下落したが、13日の安値1.1579ドルが目先のサポートとして意識されたことで、下げ渋り1.1602ドルまで下げ渋った。もっとも戻りは限定的だった。
18日(火)は、円主導の相場となる中で大きな方向感は出ずもみ合う展開が続いた。午後にはドル円が下落をしたことを受けて1.1603ドルまで上値を伸ばす場面もあったが、欧州勢の本格参入を待つ状態で、積極的な方向感は出ず売り戻された。米株安や米10年債利回りの低下を受けてドル売りが優勢となると、24時台には1.1607ドルまで上昇し、日通し高値を更新した。もっともロンドンフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いが観測されると失速し、1.1571ドルまで売り戻された。
19日(水)は、11時過ぎには1.1572ドルまで下押したものの前日安値の1.1576ドルが目先のサポートとして意識されたことで買戻しが優勢となった。16時台には1.1597ドルまで上昇したものの、上値の重さを確認すると1.1580ドル割れまで水準を落とした。10月米雇用統計の発表中止や10月FOMC議事要旨を受けて、米利下げ観測が後退すると全般でドル買いが優勢となった。午前4時過ぎには1.1517ドルまで下値を拡大した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時100.24と5日以来の高水準となった。
20日(木)は、対円でドル買いが進んだことを受けて13時前には1.1510ドルまで下値を拡大したが、積極的に売り進めていく展開とはならず、1.1523ドルまで買い戻された。もっともその後も円主導の相場となる中で、大きな方向感は出ずレンジ内の取引となった。9月米雇用統計発表直後には1.1502ドルまで下押したものの、売り一巡後は買戻しが優勢となり、1.1550ドルまで上昇しすぐに売り戻されるなど、荒く上下した。その後は、1.153ドル台でもみ合う展開が続いた。
ユーロ円
17日(月)は、ユーロドルが下落したことや日経平均株価が低下したことを受けて、179.26円まで下押したものの、日経平均株価が下げ幅を縮小したこともあり下げ渋った。欧州勢参入後には、底堅い米株先物を眺めながら買いが優勢となり179.71円まで上昇した。
18日(火)は、ドル円同様に東京オープン直後に180.02円まで上昇したものの片山財務相の発言や日経平均株価が下落していることを受けて13時台には179.59円まで売られた。もっともドル円で買戻しが優勢となるとユーロ円でも買戻しが優勢となり16時前には179.95円まで上昇した。もっとも積極的に上値を試す展開とはならなかった。
19日(水)は、朝方に180.17円まで上値を伸ばしたもののドル円の下落につれる形で、12時台には179.77円まで売られた。ただ、売り一巡後はドル円の下げ渋りやユーロドルの上昇につれる形で、買戻しが優勢となった。引け前には180.26円まで上値を伸ばしたが、史上最高値の更新とはならなかった。
20日(木)は、エヌビディアの好決算を受けた日本株高やドル円の上昇につれて181.43円まで上昇したが、ユーロドルの下落もありすぐに売り戻された。ただ底値も堅く、徐々に買いが優勢となり16時前には181.72円まで上昇し、ユーロ導入来の高値を更新した。買い一巡後には利益確定目的の売りも入り、181.30円まで売り戻された。
11月17日 9時00分 ~11月21日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円 USD/JPY 154.41~157.89(円)
ユーロドル EUR/USD 1.1502~1.1615(ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 179.26~182.00(円)
ポンドドル GBP/USD 1.3037~1.3193(ドル)
ポンド円 GBP/JPY 203.13~206.86(円)
株式
17日(月)は、FRB高官から12月の利下げについて慎重なコメントが相次ぐ中で、米利下げ観測が後退していることを受けて、株売りが優勢となった。市場では「19日にエヌビディアの決算を控えハイテク株に売りが出た」との声もあり、NYダウ平均は一時710ドル超下落した。
18日(火)は、FRBによる追加利下げ観測が後退していることを受けて、この日も売りが先行した。人工知能への過剰投資やハイテク株を割高感に対する懸念も相場の重しとなった。19日にはエヌビディアの決算発表が控えていることもあり、ハイテク株を中心に持ち高調整目的の売りも出た。
19日(水)は、足元で相場下落が続いた後だけに短期的な戻りを期待した買いが先行したものの、米利下げ観測の後退が相場の重しとなり、指数はマイナス圏に沈む場面もあった。もっとも引け後のエヌビディアの決算を見極めたい投資家も多く、持ち高を大きく傾ける動きは限られた。
20日(木)は、前日に半導体大手エヌビディアが発表した四半期決算が好調だったことを受けて、投資家心理が改善し、大幅に続伸して始まった。ただ、エヌビディアが下げに転じると相場全体に売りが広がり、NYダウ平均はマイナス圏に沈んだ。