【米国】上昇していた米10年債利回りが大幅に低下したことでドル売りが優勢となった
為替(2025年4月29日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 142.01(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1421(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 162.19 (円)
ポンド円 GBP/JPY 190.89 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3442 (米ドル)
4月28日のニューヨーク外国為替市場は、4.29%まで上昇していた米10年債利回りが22時以降には低下が進んだことで全般でドル売りが優勢となった。また米ダラス連銀製造業景況指数が-35.8と前月の-16.3から大幅に低下したことも嫌気され、ドル売りが活発となった。なお、ベッセント財務長官は「我々は強いドル政策を堅持している」「欧州中央銀行はユーロ押し下げのために利下げを行うだろう」と述べた。
米ドル円は、一時4.29%台まで上昇していた米10年債利回りが4.20%台まで低下したことでドル売りが優勢となった。またダラス連銀製造業景況指数が市場予想よりも悪化した事を確認すると、全般でドル売りが活発化した。前週末の安値142.59円を下抜けると引け前には141.98円まで下押した。
ユーロドルは、米10年債利回りが低下に転じたことなどを手掛かりに全般でドル売りが優勢となると、前週末高値の1.1394ドルを上抜けて一時1.1424ドルまで上値を伸ばした。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時98.90まで低下した。
株式
NYダウ平均 USD 40,227.58 +114.09(+0.28%)
NASDAQ総合 USD 17,366.13 -12.22(-0.07%)
S&P500 USD 5,528.74 +3.52(+0.06%)
株式市場は、前週末の強い地合いを引き継ぎNYダウ平均は一時300ドル超上昇した。もっとも買い一巡後は徐々に上値を切り下げて、200ドル超下落した。ただ、引けにかけては再び上昇に転じるなど底堅さを見せた。今週は主要ハイテク株企業を含む四半期決算発表がピークとなるほか、米重要指標の発表が相次ぐため、様子見ムードが広がった。
債券・商品先物
米国債10年 4.210% (-0.027)
NY原油(WTI) USD/バレル 61.44 (-2.07%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,354.8 (+0.73%)
【日本】米10年債利回りの上昇を受けて、ドル買いが優勢となった
為替(17時)
4月28日の東京外国為替市場は、米中貿易摩擦緩和への期待感からドル買いが先行したが、米株先物の下落を眺め、勢いは続かなかった。その後は、様子見ムードが強く方向感なく揉み合ったが、欧州勢参入前から米10年債利回りが上昇し再びドル売りが強まった。なお、中国政府はトランプ大統領が「中国の習近平国家主席と電話会談をした」と発言したことに対し「中国は最近いかなる電話会談も行っていない」とした。
米ドル円は、米中貿易摩擦の緩和期待を手掛かりとして、143.88円まで上昇したものの、その後は時間外の米株先物などの下落を眺め、上値が重たくなった。14時過ぎには一時143.30円まで下押したものの、米10年債利回りが上昇に転じたことも相場を下支えし下げ止まった。欧州勢産雄吾はドル買いが先行し143.89円まで上値を伸ばしたが、上値は重たく伸び悩んだ。
ユーロドルは、方向感なく上下したがドル円でドル売りが優勢となってくると14時台には1.1380ドルまで上値を伸ばした。ただ、米10年債利回りが上昇に転じたことを手掛かりに、ドル買いが優勢となり16時前には1.1329ドルまで下押した。ただ前週安値の1.1316ドル手前では下げ渋り、1.1361ドルまで買い戻された。
ユーロ円は、軟調な米株指数先物などが重しとなり、ユーロ売りが先行した。10時過ぎには162.87円まで下押したがユーロドルが上昇に転じたこともあり、15時台には163.32円まで下げ渋った。その後はドル絡みの取引が中心となる中で方向感なく揉み合う展開となった。
債券
日本国債10年 1.340% (+0.029)
【市場主要イベント】
30日 独 1-3月期国内総生産
ユーロ 1-3月期国内総生産
米 ADP雇用統計
1日 日 植田日銀総裁の記者会見
米 4月ISM製造業景況指数
2日 ユーロ 4月消費者物価指数
米 非農業部門雇用者数変化