【米国】米10年債利回りが4.44%まで低下したことで、全般でドル売りが先行した
為替(2025年6月11日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 144.89(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1420米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 165.49(円)
ポンド円 GBP/JPY 195.44(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3492(米ドル)
6月10日のニューヨーク外国為替市場は、米10年債利回りが低下したことで全般でドル売りが先行した。市場では「ロンドンで開催されている米中貿易協議の結果を見極めたい」との思惑が広がる中で、警戒感よりは期待感が高まり、リスク・オン志向がやや高まっている。ラトニック財務長官は「必要があれば協議は11日まで続く」と話した。
米ドル円は、米10年債利回りが低下したことで144.44円まで売りが先行したものの、アジア時間の安値144.40円が目先のサポートとして意識されると買戻しが優勢となった。米10年債利回りが下げ幅を縮小したことも相場の下支えとなった。ラトニック米商務長官は「中国との協議は非常にうまくいっている」と述べた。
ユーロドルは、欧州時間に1.1372ドルまで下押したが、6日の安値1.1372ドルがサポートとして意識されたことで、買戻しが優勢となった。米10年債利回りが4.44%まで低下したことも相場の下支えとなった。ただ、1.1445ドルまで上値を伸ばしたところでは、6日高値の1.1457ドルが目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。
株式
NYダウ平均 USD 42,878.08 +116.33(+0.27%)
NASDAQ総合 USD 19,716.24 +129.02(+0.65%)
S&P500 USD 6,039.82 +33.93(+0.56%)
株式市場は、ロンドンで開催されている米中貿易協議の成り行きを見極めたいという雰囲気が強く半導体やハイテク株の一部が買われ相場を押し上げた。テスラやアドバンスト・マイクロ・デバイセズが買われ、ハイテク株比率が高いナスダックは3日続伸した。
債券・商品先物
米国債10年 4.474% (-0.002)
NY原油(WTI) USD/バレル 63.64 (-1.24%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,344.8 (-0.05%)
【日本】植田日銀総裁の発言をきっかけに、全般で円売りが先行した
為替(17時)
6月10日の東京外国為替市場は、日経平均株価が上昇したことや植田日銀総裁の「基調的な物価上昇率はまだ2%に少し距離がある」と発言したこともあり、全般で円売りが先行した。ただ、円売りの勢いは一時的で、その後は徐々に円が買い戻される展開となった。なお、ビルロワドガロー仏中銀総裁は「ECBは必要に応じて引き続き機動的に対応する」と発言した。
米ドル円は、日経平均株価が上昇したことや、植田日銀総裁の発言をきっかけに買いが強まり、145.29円まで上値を伸ばした。ただ、145円台では戻り売りも見られ売りが優勢となった。時間外の米10年債利回りが低下していることも売りを促し、15時30分過ぎには144.42円まで下押した。ただ午前中の安値144.40円がサポートとして意識されると、144.83円まで買い戻された。
ユーロドルは、ドル売り・ユーロ買いが先行したが、ドル円が上昇したタイミングでドル買いが優勢となり1.1358ドルまで下押した。もっとも売り一巡後にはドル円が伸び悩むと下げ渋り、15時台には1.1411ドルまで買い戻された。欧州勢が参入し始めると再び売りが優勢となり、16時過ぎには1.1372ドルまで下押した。
ユーロ円は、ドル円の上昇に伴って165.44円まで上値を伸ばしたものの、ドル円が伸び悩み円買いの流れが強まると、一転して売りが優勢となった。165.10円台では下げ渋ったものの、欧州勢が参入してくると、ユーロ売りが強まり16時過ぎには164.61円まで売られた。その後は下げ渋る動きとなったものの、戻りは限定的だった。
債券
日本国債10年 1.476% (+0.016)
【市場主要イベント】
11日 米 消費者物価指数
12日 英 4月月次国内総生産
13日 独 5月消費者物価指数
米 ミシガン大学消費者態度指数・速報値