【米国】イラン・イスラエルをめぐる中東情勢緩和への期待から、米株高・ドル売りが先行した
為替(2025年6月17日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 144.78(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1559(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 167.30(円)
ポンド円 GBP/JPY 196.36(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3569(米ドル)
6月16日のニューヨーク外国為替市場は、「イランはイスラエルとの戦闘緩和にオープンだ」との報道が伝わると、原油価格先物の下落とともに米株買いドル売りが優勢となった。ただ、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いフローが観測されると、一転してドル買いが優勢となった。また「イランはイスラエルへの大規模攻撃を準備している」との報道が伝わったこともドル買いを促した。
米ドル円は、「イランはイスラエルとの戦闘緩和にオープンだ」との報道が伝わると、米株相場が一段と上昇し、全般でドル売りが加速した。一時143.65円まで日通し安値を更新した。ただ、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローが入ると、一転して買戻しが優勢となった。
ユーロドルは、6月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を下回ると、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。「イランは敵対行為を緩和するための協議をイスラエルと米国に求めている」との一部報道をきっかけに、前週末高値をうわ抜けて、1.1614ドルまで上値を伸ばした。ただ、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いフローが観測されると1.1554ドルまでドル買いが進んだ。
株式
NYダウ平均 USD 42,515.08 +317.30(+0.75%)
NASDAQ総合 USD 19,701.56 +294.73(+1.51%)
S&P500 USD 6,033.12 +56.16(+0.93%)
株式市場は、イランがイスラエルとの戦闘緩和について求めているとの報道が伝わると、原油先物価格は下落し、米株買いが優勢となった。NYダウ平均は一時500ドル超上昇した。ただ、「イランはイスラエルへの大規模攻撃を準備」との報道が伝わると伸び悩んだ。
債券・商品先物
米国債10年 4.450% (+0.041)
NY原油(WTI) USD/バレル 69.84 (-1.55%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,404.3 (-1.39%)
【日本】日銀金融政策決定会合の結果公表を控えた、調整目的の取引が見受けられた
為替(17時)
6月16日の東京外国為替市場は、翌日に日銀金融政策決定会合の結果公表が控えていることもあり、持ち高調整目的の取引が見受けられた。なお、ナーゲル独連銀総裁は「中東の情勢を物価安定へのリスクとして注視している」「当面は利下げ停止や利下げを示唆するのは賢明ではない」との見解を示した。
米ドル円は、イスラエルとイランを巡る地政学リスクが高まる中で、先週末の海外市場で進んだ有事のドル買いが先行し、朝方には144.75円まで値を上げた。もっとも、その後は買いも一服した。明日には日銀金融政策決定会合の結果公表を控え、持ち高調整目的の売りも見受けられ143.97円まで下押した。欧州勢参入後にはやや買戻しが優勢となったが、限定的となった。
ユーロドルは、1.15ドル台前半でもみ合いが続いた。なお、デギンドスECB副総裁は「ユーロドルの為替水準1.1500ドルはインフレ目標2%に対して障壁ではない」などの見解を示した。欧州勢参入後には欧州株式相場が小高く始まったほか、米株価指数先物も上昇幅を拡大するなど、投資家リスク志向が改善し1.1586ドルまで上値を伸ばした。
ユーロ円は、早朝に166.86円まで上昇したものの、ドル円の失速に伴い166.33円まで下押した。ただ、翌日に日銀金融政策決定会合の結果公表が控えていることもあり、様子見ムードが広がり、小幅なレンジでのもみ合いとなった。ただ、欧州勢参入後にはユーロドルの上昇などを受けて167.20円まで上昇した。
債券
日本国債10年 1.463% (+0.057)
【市場主要イベント】
17日 日 日銀金融政策決定会合
日 植田日銀総裁の会見
米 小売売上高
18日 ユーロ 消費者物価指数
米 FOMC政策金利
19日 新 四半期国内総生産
英 BOE政策金利発表
20日 日 消費者物価指数
日 金融政策決定会合議事要旨