【今週のハイライト】FRBの利下げ継続が示唆されると、全般でドル売りが優勢となった

為替(2025年9月19日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   147.99(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1786(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   174.42(円)
ポンド円          GBP/JPY   200.59(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3554(米ドル)

 
米ドル円
15日(月)は、特段の手掛かり材料は無いもののドル売り・円買いが優勢となり13時台には147.34円まで下押した。その後は米10年債利回りの上昇を受けて147.61円まで買い戻されたものの上値は重たく、再び147.37円まで売られるなど方向感なく推移した。16-17日のFOMCでの利下げがほぼ確実視されていることから、全般でドル売りが先行した。22時過ぎには一時147.23円まで下押したものの、前週末安値の147.12円が目先のレジスタンスとして意識されると下げ渋りもみ合った。
 
16日(火)は、本邦3連休明けで実需の買いが入り買いが先行し147.54円まで上値を伸ばした。もっとも本邦長期金利が上昇したことを眺めて買い一巡後には売りが優勢となった。ハト派として知られるミラン氏がFRB理事に承認されたことがドル売り材料として意識され146.69円まで下押した。17日に結果公表されるFOMCでの利下げがほぼ確実視されている中で全般でドル売りが進行した。午前2時30分過ぎには146.27円まで下値を広げ、8月14日以来の安値を付けた。この日発表の米小売売上高や米輸入物価指数などは、市場予想を上回ったものの相場の反応は限定的だった。
 
17日(水)は、米利下げ観測が一段と高まる中でドル売りが先行し146.21円まで下押した。その後は東京仲値にかけて買戻しが優勢となったものの、上値は重たく146.60円までにとどまった。その後は特段手掛かりとなるような材料はないものの本日のFOMC結果公表を前に、調整目的のドル買いが入り146.68円まで上値を伸ばした。この日結果公表のFOMCでは市場予想通り政策金利を4.00-4.25%に引き下げることが決まった。16日に就任したミラン氏は0.50%の利下げを主張していたことが明らかとなった。ドル売りが活発化し一時145.48円まで下押したものの、パウエル議長の発言が「今後の利下げに慎重である」と受け止められたことで、一転して買いが優勢となり147.04円まで買い戻された。
 
18日(木)は、前日にFOMC結果公表後のドル買いの流れを引き継ぎ、買いが先行した。自民党の高市氏が総裁選への出馬を表明したことも相場の支えとなり、15時過ぎには147.53円まで上値を伸ばした。もっとも、時間外の米10年債利回りが低下していることで上値は抑えられた。9月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や米新規失業保険申請件数が予想よりも強い内容だったことから、全般でドル買いが優勢となった。米10年債利回りが4.13%台まで上昇したことも買いを支え、148.26円まで上値を伸ばした。もっとも買い一巡後は米10年債利回りが上昇幅を縮めたこともあり、148円割れまで低下した。
 
ユーロドル
15日(月)は、東京オープン直後に1.1721ドルまで下押したものの、ドル円でドル売りが進んだことを受けて1.1735ドルまで上値を伸ばした。その後は米10年債利回りが上昇した事を受けてドル買いが優勢となり1.1716ドルまで売り戻された。もっとも堅調な欧州株に支えられる形でユーロ買いが進み1.1744ドルまで上値を伸ばした。ECBの利下げ局面は終わりが近づいているとの見方が広がる一方で、FRBは今週のFOMCで利下げを再開することが確実視されており、金融政策の方向性の違いを意識したユーロ買い・ドル売りがでた事で、1.1774ドルまで上値を伸ばした。
 
16日(火)は、ミラン氏がFRB理事に承認されたことがドル売り材料として意識されると、ユーロ買いドル売りが優勢となり1.1787ドルまで上値を伸ばした。7月3日以来の高値を付けると、利益確定目的の売りも入りやや売り戻された。なお、ECB関係者による利下げ停止発言が相次いだことで、ユーロ買いが優勢となると1.1802ドルまで上値を伸ばした。ECBの利下げ局面は終わりに近づいているとの見方が広がる中で米利下げがほぼ確実視されており、金融政策の方向性の違いを意識したユーロ買い・ドル売りが優勢となった。午前2時台には1.1878ドルまで上値を伸ばしたが、7月1日の高値1.1829ドルが目先のレジスタンスとして意識され伸び悩んだ。
 
17日(水)は、全般でドル売りが先行した流れに沿って1.1872ドルまで上値を伸ばしたものの、4年ぶりの高値圏での推移となっていることから警戒感も強く、買い一巡後は売り押された。本日のFOMC結果公表を前にした利益調整目的のドル買いも入ったことから一時1.1838ドルまで下値を拡大した。FOMC金利見通しで年内の連続利下げ予想が示されると米10年債利回りが3.99%台まで低下したことで、全般でドル売りが優勢となった。午前3時過ぎには1.1918ドルまで上値を伸ばし2021年6月以来の高値を更新した。もっとも米10年債利回りが一転して上昇するとドルの買戻しが優勢となり、1.1807ドルまで売り戻された。
 
18日(木)は、前日からのドル買いの流れを引き継ぎ、ドル買いが先行し1.1780ドルまで下値を拡大した。もっとも米10年債利回りが低下した一方で、独長期債利回りが前日比でプラスに推移したことからユーロ買い・ドル売りが優勢となり1.1838ドルまで買戻しが進んだ。堅調な米経済指標の結果を受けて米10年債利回りが上昇すると、全般でドル買いが先行し1.1750ドルまで下押した。ただ、米10年債利回りの上昇が一服すると1.1794ドルまで下げ渋った。その後は小幅なレンジでのもみ合いとなった。
 
ユーロ円
15日(月)は、ドル円の下落につられる形でユーロ売り円買いが先行し172.89円まで下押した。もっとも欧州勢参入後には堅調な欧州株に支えられユーロ買いが優勢となったことで、173.11円まで買戻しが優勢となった。もっとも、上値は限定的だった。
 
16日(火)は、買いが先行し173.49円まで上昇したものの、ドル円が伸び悩むと売りが優勢となり16時過ぎには173.01円まで下押した。その後はドル円の上昇やユーロドルの上昇につられる形で、17時までには173.13円まで上値を伸ばした。
 
17日(水)は、ドル円とユーロドルの影響を同時に受けたことで、方向感なくもみ合う展開が続いた。もっとも対欧州通貨に対してのドル買いがやや優勢となっていることからユーロ円も上値が重たく、やや上値を切り下げる展開となった。
 
18日(木)は、ドル円の上昇とユーロドルの下落に挟まれる形で方向感なくもみ合う展開が続いた。もっとも、欧州勢参入後には同区長期債利回りの上昇や欧州株の堅調な動きを背景にユーロ買いが優勢となり、17時までに174.09円まで上値を伸ばした。
 
9月15日 9時00分 ~9月19日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY  145.48~148.26(円)
ユーロドル EUR/USD   1.1716~1.1918(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY  172.89~174.47(円)
ポンドドル GBP/USD   1.3533~1.3726(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  199.48~201.27(円)
 
株式
15日(月)は、米利下げ観測の高まりや米中貿易協議の進展期待から買いが優勢となった。ただ、主力株の一角には利益確定目的の売りも目立ち、上値は限定的だった。ハイテク株比率が高いナスダックと多くの投資家が運用指標とするS&P500では史上最高値を更新した。
 
16日(火)は、ECBの利下げ局面は終わりに近づいているとの見方が広がる中で米利下げがほぼ確実視されており、金融政策の方向性の違いを意識したユーロ買い・ドル売りが優勢となった。午前2時台には1.1878ドルまで上値を伸ばしたが、7月1日の高値1.1829ドルが目先のレジスタンスとして意識され伸び悩んだ。
 
17日(水)は、FOMCにて市場予想通りの利下げが決定され、今後も利下げを継続するとの見通しから「利下げが米経済を支える」との見方から買いが優勢となった。一方でハイテク株比率が高いナスダックでは米10年債利回りが上昇した事などが相場の重しとなった。
 
18日(木)は、FRBが前日に利下げを再開し今後も利下げを継続するとの見通しを示したことが引き続き買いを促しNYダウ平均・NASDAQ・S&P500で史上最高値を更新した。

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