【今週のハイライト】米早期利下げ観測への期待感が後退した事を受けて全般でドル買いが優勢となった

為替(2025年9月26日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   149.79(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1666(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   174.72(円)
ポンド円          GBP/JPY   199.89(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3341(米ドル)

米ドル円
22日(月)は、日経平均株価の堅調な推移を受けて投資家のリスク志向の改善を意識した買いが先行し、12時過ぎには148.37円まで強含んだ。米10年債利回りが上昇していることも相場の支えとなった。もっとも欧州勢参入後にはドル売りが優勢となり16時台には147.89円まで売り戻された。ただ早朝安値の147.87円を前にすると下げ渋った。東京時間からの下落の流れを引き継ぎ小幅ながらも下落した。米利下げ観測が根強い中で午前3時前には147.65円まで下値を拡大した。米連銀総裁の複数名から利下げに消極的な意見が出たものの、ミランFRB理事は「現在の政策金利は高すぎる」「労働市場を守るためには、今後数カ月で利下げを実施すべき」と発言した。

23日(火)は、日本市場が休場となり日本勢が不在となる中で、前日の売りの流れに沿って147.60円まで下押した。その後は日経平均株価先物が上昇したことで147.86円まで上値を伸ばした。もっとも買い一巡後は売り戻され147.80円前後でもみ合うなど方向感は出なかった。米10年債利回りが4.14%台まで上昇したことでドル買いが優勢となり、一時147.93円まで上値を伸ばしたものの、米10年債利回りが伸び悩み低下するとドル売り・円買いが優勢となり147.46円まで下押し、日通し安値を更新した。なおパウエルFRB議長はインフレリスクや雇用リスクについて述べ、次回FOMCでの利下げについては言及しなかった。

24日(水)は、米10年債利回りが下げ渋ったことや日経平均株価がプラス圏を回復したことを支えに、じり高に推移した。欧州勢参入後も買いの流れが続き、148.10円まで上値を伸ばした。その後は伸び悩んだものの高値圏で底堅く推移した。米10年債利回りが上昇していることを受けて全般でドル買いが優勢となった。8月米新築住宅販売件数が市場予想を上回ったことも相場を下支えし、引けまでに148.91円まで上値を伸ばした。FRB要人の発言による利下げ期待の後退もドル買いを促した。

25日(木)は、前日に大幅に上昇した反動から売りが優勢となり148.68円まで下押したものの、東京仲値にかけては買いが優勢となり11時前には148.86円まで上値を伸ばした。もっとも上値も限定的でその後は148.75円を挟んで方向感なくもみ合う展開となった。4-6月国内総生産確定値や8月米耐久財受注のほか、前週分の米新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことで全般でドル買いが優勢となり149.93円まで上値を伸ばした。なお、ボウマン副議長は、労働市場の安定が重要であるとし、政策金利の調整が必要となる可能性を示唆した。

ユーロドル
22日(月)は、米10年債利回りが上昇していることを受けて売りが先行し1.1726ドルまで下押した。その後は下げ渋り13時台には再び売られたものの、午前中安値に面合わせすると割り込むことはできずに再び下げ渋った。欧州勢参入後には米10年債利回りの上昇が一服したことで、ドル売りが優勢となった。欧州では利下げが終わりに近づいているとの見方が強い一方で、米利下げ観測が高まっていることで、米欧金利差縮小を睨んだユーロ買い・ドル売りが優勢となった。前週末高値を上抜けると、引け前には1.1803ドルまで上値を伸ばした。

23日(火)は、1.18ドルを割り込んだところで買い圧力が強まり、1.18ドルを回復したことで買いが優勢となり1.1820ドルまで上昇した。もっとも18日の高値1.1848ドルが目先のレジスタンスとして意識されると売り戻しが優勢となり16時台には1.1779ドルまで下押した。パウエルFRB議長の講演を前に様子見ムードが強くレンジ内での推移が続いた。ただ、米10年債利回りが4.10%台まで低下すると徐々にドル売りが優勢となり、一時1.1818ドルまで上値を伸ばした。もっともアジア時間の高値1.1820ドルを前にすると伸び悩んだ。

24日(水)は、ドル円でドル買いが優勢となっていることを受けてじり安に推移し、16時過ぎには1.1784ドルまで下押した。その後は下げ渋ったものの、米10年債利回りが上昇したこともあり、上値は重たい展開となった。欧州時間発表の9月独IFO企業景況感指数が予想を下回ったことを受けて、NY市場でもユーロ売り・ドル買いが進行した。前日のパウエルFRB議長の発言から、米10年債利回りが上昇したことも相場の重しとなり、23時台には1.1728ドルまで下押した。

25日(木)は、手掛かり材料に欠ける中でじり高に推移し13時前には1.1753ドルまで上値を伸ばした。その後は米10年債利回りが4.15%台まで上昇したことを受けてドル買いが強まると17時過ぎには1.1730ドルまでわずかに下値を拡大した。良好な米経済指標が相次いだことで、米10年債利回りの上昇とともにドル買いが優勢となり午前3時過ぎには1.1645ドルまで下押した。なお、欧州外交担当局者は「これ以上の領空侵犯があった場合にはロシア機の撃墜を含め、全面的な対応をとる用意がある」と警告し、地政学リスクの高まりもユーロ売りを促した。

ユーロ円
22日(月)は、ドル円が上昇したことや日経平均株価が堅調な推移をしたことを受けて円売り・ユーロ買いが優勢となり、12時30分過ぎには174.07円まで上値を伸ばした。もっともその後はドル円の下落とユーロドルの上昇に挟まれる形で、大きな方向感は出ずにレンジ内で上下する展開となった。

23日(火)は、早朝に174.38円まで上値を伸ばしたものの、ドル円が下落したことで174.19円まで下押し、174.33円前後でもみ合った。その後はドル円の持ち直しにつれて円売りが優勢となり12時過ぎには174.49円まで上値を伸ばした。もっともユーロドルが伸び悩み売り優勢となっていることを受けて一時174.05円まで売られた。

24日(水)は、ドル円が上昇していることや日経平均株価がプラス圏を回復したことで、174.64円まで上値を伸ばした。もっとも、ユーロドルが下落していることもあり、上値は限られ174.50円を挟んで方向感なくもみ合う展開が続いた。

25日(木)は、ドル円の下落につれて売りが先行し174.49円まで下押したものの、その後は買戻しが優勢となり15時30分過ぎには174.87円まで上値を伸ばした。もっともユーロドルが下落していることを受けてユーロ売りが優勢となると再び174.50円まで下落した。もっとも午前中安値を前にすると下げ渋った。

9月22日 9時00分 ~9月26日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円 USD/JPY 147.46~149.93(円)
ユーロドル EUR/USD   1.1645~1.1820(ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 173.83~174.93(円)
ポンドドル GBP/USD   1.3323~1.3536(ドル)
ポンド円 GBP/JPY 199.15~200.34(円)

株式
22日(月)は、米主要3指数で史上最高値を更新した。米利下げ観測が高まっているほか、個別で好材料が伝わったアップルやエヌビディアが買われ相場の押上要因となった。

23日(火)は、パウエルFRB議長の講演での発言が「追加利下げには慎重な姿勢を示した」と受け止められたことから、株売りにつながった。史上最高値を更新した後だけに利益確定目的の売りも出やすかった。

24日(水)は、前日のパウエルFRB議長の講演から追加利下げへの期待が後退する中で利益確定目的の売りが優勢となった。米政府機関の一部閉鎖への懸念も相場の重しとなった。

25日(木)は、良好な経済指標が相次いだことを受けてFRBの追加利下げへの期待感が後退すると株売りが広がった。なお、ロシア軍機の領空侵犯に対して地政学リスクの高まりが投資家心理を冷やしたことも相場を押し下げた。

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