トランプ大統領がイラン攻撃の早期終結を示唆したことで、「有事のドル買い」を巻き戻す動きが強まった

【米国】G7の発表を受けてエネルギー懸念はやわらぎ、暴騰していた原油価格は上げ幅を縮小した

 

為替(2026年3月10日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   157.66(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1637(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   183.42(円)
ポンド円          GBP/JPY   211.94(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3433(米ドル)

 
3月9日のニューヨーク外国為替市場は、中東情勢の先行き不透明感に対してG7は「石油備蓄の放出など、世界のエネルギー供給を支援することを含め、必要な措置を講じる用意がある」と表明した事で、原油価格は上げ幅を縮小した。またトランプ大統領は「イランでの戦争はほぼ完了している」「戦争は近く終結する可能性がある」と発言した事で、112ドル台まで上昇していた原油価格は一時70ドル台まで低下した。
 
米ドル円は、原油相場の値動きを見ながらしばらくは158円台半ばでもみ合う展開が続いた。ただ「トランプ大統領はイラン攻撃の早期終結を示唆した」と伝わると、原油安・株高・ドル安が進み、157.63円まで下値を拡大した。一時4.20%台まで上昇していた米10年債利回りも4.09%台まで低下した。
 
ユーロドルは、中東情勢の緊迫化に伴いエネルギー資源の流通懸念が高まる中で、G7はエネルギー市場への影響とその対応について協議し、石油備蓄放出などの用意があると表明したことで、原油価格の上げ幅は縮小し「有事のドル買い」を巻き戻す動きが強まった。
 
株式
NYダウ平均       USD   47,740.79             +245.62(+0.51%)
NASDAQ総合    USD   22,695.95             +313.91(+1.40%)
S&P 500             USD    6,795.98               +57.84(+0.85%)

株式市場は、中東情勢の緊迫化を背景に原油先物価格が高騰すると、投資家心理が悪化し売りが先行した。NYダウ平均の下げ幅は一時880ドルを超えた。ただ、「トランプ大統領はイラン攻撃の早期終結を示唆した」と伝わると、一転して買戻しが優勢となり上昇に転じた。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.098%      (-0.050)
NY原油(WTI)     USD/バレル   82.84          (-6.37%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   5,148.7       (-0.24%)
 

【日本】中東情勢の混乱を懸念し、原油価格は一時2022年6月以来の高値となった

 
為替(17時)
3月9日の東京外国為替市場は、中東情勢の先行き不透明感から時間外の原油先物価格は一時112.5ドル台まで上昇し2022年6月以来の高値となった。これに伴いリスク回避のユーロ売り・ドル買いが優勢となった。もっとも「G7が緊急石油備蓄の共同放出を議論へ」との報道を受けて原油価格は下落し、有事のドル買いも一服した。
 
米ドル円は、中東情勢先行き不透明感から原油先物価格が時間外で30%超上昇したことで、ドル買いが優勢となり158.90円まで上値を伸ばした。もっとも「G7が緊急石油備蓄の共同放出を議論へ」との一部報道で原油価格の上昇が一服すると売り戻しが優勢となり158円台中盤でもみ合った。
 
ユーロドルは、原油先物価格の急騰とともに有事のドル買いが活発化し、一時1.1507ドルまで下押した。もっともG7の石油備蓄の共同放出に関する報道が伝わると原油価格が失速し1.1571ドルまで買い戻された。ただ、1月独製造業新規受注や鉱工業生産が予想よりも弱い内容だったことで、上値は重たくなった。
 
ユーロ円は、原油価格高騰に伴うリスク回避姿勢が高まりユーロドルで売りが強まったことを受けて182.39円まで下押した。ただドル円が上昇したことや原油備蓄の共同放出に関する報道が伝わり原油価格が失速したことでリスクオフの巻き戻しが強まると183.32円まで上昇した。
 
債券
日本国債10年   2.185%     (+0.021)
 

【市場主要イベント】
10日 日 四半期実質国内総生産
11日 米 消費者物価指数
12日 米 前週分新規失業保険申請件数
13日 英 1月月次国内総生産
   米 四半期実質国内総生産
   米 個人消費支出
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